どっちの方が悪いのか
前提として
良い動物病院とは?という問いに対する唯一の答えはないと思いますし
どこの病院が良いかは、結局のところ患者さんの考え方によると思います。
その上での今日の議題。
もっちーともスタッフとも話し合いました。
テーマは、どっちが悪いのか?
A : エコーとか血液検査とかほとんどやらず基本的に放置するか
もしくは身体検査と症状だけで薬を処方する先生
B : 定期的な健康診断とかは勧めるし、症状があれば検査もするし
その結果として薬も処方するけど、処方の仕方が間違っている先生
二週間前の同じ日にどちらも初診でいらっしゃいました。
お一人は上記のA先生みたいな先生に診てもらっていた子で
ずっと病院には通っていたけど心雑音の指摘などは今までになく
心臓病とか言われたこともなかったそうですが
当院に来た時にはまあまあ進行した僧帽弁閉鎖不全症からの肺水腫になっていましたという子。
もうお一人は、B先生みたいな先生の病院に行っていた子で
特に症状もなかったけど
検査をしたら僧帽弁閉鎖不全症ですね、と指摘され薬を複数種類処方され
その薬のせいで結果的に状態がかなり悪くなり、当院にいらした子。
どちらの子も危険な状態でしたが
幸いにも、最初の子は肺水腫に対する治療介入で症状は改善し
もう一人の子は薬の休薬により良くなりました。
今回の議題は、このケースのどちらの方がより悪質なんだろうか、という話です。
たぶんAの先生よりもBの先生の方が勉強はされているんでしょうし
動物病院としても
何かしら得意分野みたいなのがあったり
ホームページとかでも推していたりするのかなと思うんですね。
ただ、その知識が中途半端だと
逆に不幸な結果を招くこともあるのかなって思うんです。
考える人によって意見は異なるとは思いますが
僕個人的には
心雑音があるという理由だけで特に検査もせずにピモベンダンを処方する先生の方が
自分は循環器をちゃんと診れますといった感じで
検査をして診断したつもりになって
浅い知識でリスクのある薬を処方しちゃう先生よりは
結果的に安全なことが多いのかなとか思うんですよね。
もちろんAみたいな先生も
必要のない子に薬を処方しちゃっている可能性もあると思いますし
そういう子には無意味な処方とかになってしまっていることもあるとは思うので
肯定はしませんが、被害は少ないのかなと。
皆さんはどう思いますか?
僕が印象的だったのは
このお二つのご家族の先生方に対する印象は大きく異なっていて
Aみたいな先生の診察を受けていた患者さんは
その先生への信頼度というものが見て感じ取れたんですけど
Bみたいな先生の診察を受けていた患者さんの先生に対する不信感はすごかったんですよね。
動物病院も病院ではありますが
結局はサービス業みたいなもんだと思うので
患者さんに満足してもらえるかが結局は一番大事なんだと思っています。
この二つのご家族の印象だけで決めるわけではないですし
勉強しない方が良い動物病院とは決して思いませんが
中途半端な知識とかを振りかざすぐらいなら
何もしない方が患者さんは救われるのかな、とか思ったり。
今回の腎泌尿器学会に参加しても感じたことではありますが
新しい治療にチャレンジするのであれば
それ相応の知識を備えた上で、きちんとした責任を持って臨むべきだろうなと思います。
自分たちも中途半端な動物病院みたいな存在にならないよう気をつけないといけません。
それでは、今日はこのへんで。