SGLT2阻害薬の使い道
最近だと毎年恒例になってきましたが
8月23日と24日は腎泌尿器学会に参加してきます。
さっきその参加登録が開始されました、の連絡が届きました。
今年のテーマは『急性腎障害の最新update』だそうです。
IRISのガイドラインの改訂が中心の講演みたいなのですが
実際の症例ベースでのお話があったり
画像診断の先生も講演されるみたいなので尿管閉塞の話もあるんでしょうかね。
先日書いていた尿中シスタチンBの話とかもありそうな気がしています。
今からすごく楽しみです。
そのメインシンポジウムは二日目に行われるのですが
1日目も、恒例の日本腎臓学会(お医者様たちの学会)の
サテライトシンポジウムが行われるみたいで
そちらのテーマが
『CKDの治療薬としてのSGLT2阻害薬〜そのメカニズムを紐解く』です。
動物医療ではまだ猫さんの糖尿病の治療薬として
昨年センベルゴが登場したばかりではありますが
人間の方では慢性腎臓病における腎臓保護の観点から
糖尿病患者さん以外の慢性腎臓病患者さんへと適応が拡大されています。
今後、猫さんの慢性腎臓病の治療選択に入ってくるのかもしれないですね。
先日、猫さんの心筋症のセミナーを聴講していました。
人間の心不全って心収縮力が保たれているか、否かによって
HFrEF(ヘフレフ)かHFpEF(ヘフペフ)の二つに分かれるんですけど
そのヘフレフの内科治療の四つの軸みたいなのがありまして。
それをファンタスティック・フォーって呼ぶらしいんです。
そのfantastic fourの一つにもSGLT2阻害薬が入ってくるんですが
もしかしたら今後
猫さんの肥大型心筋症の治療薬としてもSGLT2阻害薬が選択肢に入ってくるのかもしれません。
猫さんの糖尿病治療薬としてのSGLT2阻害薬は
どうしても発見が遅くなってしまうこともあってか
なかなか適応できる症例自体が限定的になってしまっている点が
少し残念なところではあるのですが
効果は確実にある薬剤かと思いますので
今後の適応疾患の拡大に期待したいところではあります。
もう少し色々な知見が増えてくれると嬉しいですね。
それでは、今日はこの辺で。