ブデソニドというお薬
慢性炎症性腸症と腸管小細胞性リンパ腫に対する実践的な投薬法2025のセミナーが
2週間前ぐらいにあったのですが
ちょうど急患の方と被ってしまったので
リアルタイムでの視聴ができず
結局、配信期間ギリギリで昨日まとめ終わった次第です。
もう少し早めに行動したいもんですね。
ということで、プレドニゾロン、ブデソニド、クロラムブシルと
慢性炎症性腸症や小細胞性リンパ腫に使用する薬剤について整理ができたわけですが
今日はその中のブデソニドについて書いていこうと思います。
ブデソニド、商品名ゼンタコートカプセルは
人では軽症から中等症の活動期クローン病の治療を目的に開発された
腸で溶ける徐放顆粒を充填したカプセル剤になっています。
回腸から上行結腸に病変を有する軽症から中等症のクローン病の第一選択薬とされているみたいで
局所で抗炎症効果を示しますが
最初に肝臓を経由する際に多くは代謝されるため
全身へのステロイド作用が少ないとされています。
全身への曝露は少ないですが
腸管粘膜のステロイドの受容体を介した
強力な局所での抗炎症作用があるお薬になります。
一般的に使用するステロイド剤であるプレドニゾロンを使用した際に
副作用が問題になったりする子は
ブデソニドに変更することで
良好な抗炎症効果を得つつ、副作用を減らすという点で良い選択肢になるとは思います。
ただ、人間では上記の範囲で効果があるとはされていますが
犬猫さんの消化管のどの範囲で吸収されるかはわかってはおりません。
わんちゃんの方では
中等度から重度のIBDに使用した報告で
良好な結果が得られていたり
IBDの犬さんに対して
プレドニゾロンを使用した群とブデソニドを使用した群で比較したした際に
寛解率に差はなかったですよ、という報告もあったりするので
効果はそれなりに期待できるお薬になります。
一方で、猫さんの慢性腸症におけるブデソニドの使用に関しては
論文報告はなく、学会発表のみとなりますが
120頭の猫さんにブデソニドを使用したもので
完全寛解率が70%以上であり
副作用も軽度であったと報告されており
猫さんの慢性腸症においてもブデソニドは有効な治療方法であり
副作用は少なく軽度と結論づけられております。
犬猫さんにおける
プレドニゾロンが使用しにくい際の治療選択肢としては
良さそうなお薬ですね。
そんなわけで、今日はブデソニドというお薬について書いてみました。
別に新しいお薬とかではないですが、何かのご参考になりましたら幸いです。
余談になりますが
先日の精神攻撃の方が、また追加で投稿されていました。
うちの動物病院は初見殺しの病院だそうです。
こういうのは営業妨害とか誹謗中傷には相当しないんですかね。
ほんと精神的にきついので
もういい加減、関わらないでくださるとありがたいのですが
粘着質な方なんでしょうかね。
どうにかしてほしいです。はい。
それでは、今日はこの辺で失礼いたします。