働き方
先日、動物看護の専門学生さん達が
病院の見学にいらしてました。
診察の合間で少しお話しさせていただく機会もあったので
どういう動物病院で働きたいですか?的な質問をしてみたわけですが
プライベートも大事だけど
仕事のやりがいも求めたい、的な
まあ、そうなんだろうなあっていうような答えが並んでいました。
そういうの難しいですよね。実際。
動物病院とかだと特に。
国としては
きちんとお休み取ってもらって
福利厚生もきちんとしてもらってっていうのを
会社に求めるとは思います。
もちろんそういう働き方が健全だとは思うので
社会的にはそれが正しいとは思いますが
国が会社に求めることと
消費者が会社に求めることに乖離が生まれると
その会社は従業員にとっては優しくても
消費者の需要を満たしてはいないわけで
結局は需要がなくなり破綻してしまうことだってあるのかなと思うんですね。
動物医療分野においても
『女性獣医師の働き方・生き方』と題して
学会や学術誌などで色々と議論されてはおりますが
動物病院へ自分の大事な家族を連れて行った際に
自分の子どもの運動会でお休みを取るパート勤務の女性獣医さんか
休診日だって休み返上で診察してくれたり
夜中だって電話をすれば相談に乗ってくれる生涯独身を貫いた女性獣医さん
どっちの先生に主治医になってほしいかって聞かれたら
表向きにはどう答えるかはわかりませんが
本心ではプライベート犠牲系獣医に診てほしいって思っちゃうんじゃないかなって
僕は思うんです。
いや、別にプライベートを犠牲にすることが正しいとか言ってるんでなくて
そっちの先生の方がなんとなく一生懸命診てくれている気がするのかなって。
誰がやっても同じクオリティの仕事であれば
そうはなりにくいとは思うんですが
動物病院での診察業務って属人性が高い仕事だと思うんですね。
この先生に診てもらえるから遠くても通ってるんです、とか
待ち時間が長くても気になりません、とか
そういう声が多い仕事なのかなって思うんです。
また、ある種の職人気質な一面もある仕事だと思いますので
一定以上の努力なくしては
仕事のパフォーマンスは担保されないと思うんです。
天才的な才能の持ち主だったりしたら話は別ですが
普通の獣医さんが3年で習得できる技術や経験を体得するには
やっぱ3年かかると思いますし。
地獄のような新卒からの数年の修行があるからこそ
今があるんです、みたいな先生方も多いんじゃないかなって思うんです。
プライベートの方を重要視するっていう姿勢を
否定するつもりはないですし
そういう世の中の風潮なのは理解しているつもりではあります。
ただ、上記のように考えていくと
患者様から必要とされる獣医師・動物看護師になるためにも
一定のスキルを持った動物医療従事者になるためにも
それなりに仕事に重きを置く姿勢というものが必要な仕事なんではないかなあ、とか考えてみたり。
週休2.5日とか週休3日とかが当たり前にはなってくるんでしょうが
僕らよりも上の世代の先生たちは
週休0.5日みたいな感じで働いておられた方も少なくないと聞きます。
働いている時間だけが重要とは言いませんが
1週間あたり2日という差は
月で8日。
1年でおよそ100日です。
それが3年、5年と積み重なれば
同じ臨床経験10年とは言えど
3年分ぐらいの差はひらいてしまうのかなとか思ったり。。。
何となく最終的には、逆に大変な思いをしてしまうんじゃないかなとか思うんです。
最初頑張ってた方が得なんじゃないかなとか。
まあ、でも、そんな単純でもないのか。
こういう考え方がそもそも時代に合ってないんでしょうね。きっと。
というか
結果的にこの病院が患者さんにとって良くなれば
僕としては良いわけなので
何のために働くかは人それぞれだとして
最終的な病院全体のパフォーマンスが上がるように持っていけばいいってことなんですよね。
なんか独り言みたいな感じの内容になってますので
そろそろ終わりにしたいと思います。
みなとまちアニマルクリニックは
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ご興味ある方は、ご気軽にご連絡ください。
それでは、今日はこの辺で失礼いたします。