麻酔の認定医試験の結果
覚えていおられた方は少ないかもしれません。
6月に獣医麻酔外科学会が主催する
動物麻酔基礎技能認定医の試験を受験してきました。
で、その結果がついさっきメールで送られてきました。
無事に合格できたみたいです。
後日手続きを行えば
正式に動物の麻酔の認定医として登録されるみたいです。
正直、嬉しさよりも安堵感の方が勝っているような感じで
散々、全身麻酔で推している動物病院のくせに
麻酔の認定医の試験受からんのかよ、ってなるのが一番嫌だったので
不合格だった場合は
しれーっと無かったことにしようかなとすら思っておりました(おい)。
無事に皆様にご報告できてよかったです。
別に麻酔の認定医を取ったからといって
麻酔の技術が向上するわけでもないですし
助けられない子を助けられるようになるとかではないと思います。
事実、今日の午前中の診察で
ご家族と相談してお家で看取ることを選択し
その数時間後に亡くなった連絡をいただいています。
すごい悲しかったですし、辛かったです。
それでも
この子がもしその前の病院じゃなくて
最初から当院に来てくださっていれば
少なくとも今日亡くなることはなかったとは思っています。
調子に乗った発言だと思いますし
不快にさせたら申し訳ありませんが、僕はそう考えています。
だからこそ、こういった資格みたいなものを取ったよ、と書くことで
助けられない命を助けることはできなくても
本当は助けることができるはずだった命を助けることには繋がるんじゃないかと思っています。
所詮、動物の麻酔の認定医です。
勉強して、ちょっとめんどくさいレポートが通れば、誰だって取れるようなそんな資格です。
それを持っているからといって
全身麻酔をかけるにあたり、患者様が当院を選んでくれるかはわかりません。
多くの動物病院が
全身麻酔なんて誰がやったって同じだよ
的な感じで捉えているのが日本の現状で
それはおそらく静岡市も変わりないと思います。
そんな状況だと、麻酔の認定医?なにそれ?って感じだと思います。
そんな中で
この麻酔認定医制度は
『日本国内での動物麻酔疼痛管理分野の発展および安全性向上をめざすとともに
動物の麻酔疼痛管理学に関する広範な知識と技能、実践能力を備えた臨床獣医師の育成を目的に発足』
されたものだそうです。
こういう制度が
少しでも世の中の動物病院の全身麻酔に対する考え方を改善させ
病院で全身麻酔かけて手術をするんだったら
麻酔の認定医を持ってなかったら流石にやっちゃダメでしょ、的な
そういうところまで世の中の風潮が変わっていけばいいんですけどね。
とりあえず
無事に合格できましたので
今後、みなとまちアニマルクリニックは麻酔の認定医がいる動物病院と
名乗って良くなるみたいです。
せっかくならそれを生かすべきだと思いますので
ちゃんと宣伝して、全身麻酔のご相談の機会を増やしていきたいと思います。
お力になれるかどうかはわかりませんが
全身麻酔にお悩みの犬猫さんは一度ご相談にいらしてください。
それでは、今日はこの辺で。