死後のセカンドオピニオン
今日の内容はペットロスとか
そういう関連のお話です。
苦手な方や不快に思われる方は、読まない方が良いと思います。
その点だけご注意ください。
ご存知の方も多いかもしれませんが
当院のホームページのセカンドオピニオンのページは
相談窓口みたいなところがございます。
その窓口からちょくちょくご相談のメールをいただくのですが
現在、亡くなったわんちゃんのことについてのご相談を受けています。
その方を直接診察させていただいたことはないので
あくまでも文面でのやり取りだけの話にはなるのですが
亡くなるまでの経緯であったり
亡くなった日の状況であったりをご説明いただき
死因としてはどのようなことが考えられたのか?というのを
あくまで1人の獣医師の意見でしかないのですが
僕個人の意見を述べさせていただいている感じです。
動物を亡くした後に
その期間に個人差はあるものの
多くの場合、ペットロスという状態になり
なかなか愛犬・愛猫の死を乗り越えることができないことが往々にしてございます。
別に無理に乗り越える必要なんてないとは思いますが
1人の人間として社会の中で生きていかないといけない以上
その人の社会の中での役割というものがあると思いますので
ある程度は乗り越えないといけない場面というものはあると思います。
ただ、動物の最期の時というものをどのように過ごせたか
どのように最期が訪れたか、というのは
そのご家庭によって大きく異なります。
数週間、数日前から
ある程度の覚悟を持って死を迎えることができ
最期の時も眠るように息を引き取ることもあれば
本当に突然命を落としてしまい
ご家族様の頭の中がクエスチョンマークでいっぱいになることだって少なくないと思います。
それなりにご家族様一同が納得した最期を迎えさせてあげることができた場合
もちろん悲しいのは悲しいですが
死を受け入れたり、死後に精神的に立ち直ることができるまでの期間というものは
比較的短い傾向があるのかなと僕は思っています。
でも、最期の瞬間が突然訪れてしまったり
もっとやってあげられることがあったんじゃないか?と考えてしまうと
どうしても気持ちは塞ぎがちになってしまうのかなあと。
だからこそ、僕は日々動物たちの診療をする人間として
最期をどのように迎えるのか、というのは大事にしたいなと思いますし
できるだけご家族が良いと思う形で迎えられるようにしたいと考えています。
でも、それだけじゃないんかなと
相談メールを受けていて思いました。
動物が亡くなった後
どうしても動物病院との関係性は断ち切られてしまうことが多いと思いますし
ご家族様も病院へ足を運びにくくなってしまうと思います。
そうすると
自分の子が最期どんな感じで亡くなったのか、とかを話す機会もあまりないですし
最期は苦しかったのかな?安らかに逝けたのかな?とかを
相談することもあんまりできないわけです。
ご家族様の心のケアみたいなものも含めて
獣医師の仕事だと考えるのであれば
亡くなった後、その子についてご家族と話す機会ということについても
病院として考えないといけないのかなあと思いました。
色々と人それぞれ考え方が違うので
一概にこういう形が良いとは言えないとは思います。
ですが、一つの例として
安易な慰めとかではなく
獣医師として得られた情報から客観的に考えられることを述べるということだけでも
誰かの役に立つことができるんだなあと思いました。
それがペットロスの克服につながるとまでは言いませんが
ある程度冷静に情報を整理するということは
愛犬・愛猫の死後を受け入れるということにおいては必要なのかもしれません。
ペットロスについては
もう少し考えていかないといけませんね。
明日も何か書いてみようかな。
とりあえず今日はこの辺で失礼いたします。