フィラリア検査と健康診断
4月も半分が過ぎようとしており
フィラリア検査を実施する機会がとても増えております。
フィラリアの予防薬の注意書きに書かれている通りに
薬を処方し始めるタイミングで
採血をさせていただきフィラリアの抗原検査を実施しています。
その際に
フィラリア検査と同時に、全身の血液検査を
健康診断目的でさせていただくこともあるのです。
こともあるのです、というよりも
最近だと、ほとんどの人が一緒に全身の血液検査を実施しているように思います。
肌感だと、大体8割以上の方は実施しているような感じですかね。
特に中年齢以上の犬さんのご家族様は希望されることが多いです。
血液検査だけではなくて
レントゲン検査、尿検査、腹部・心臓の超音波検査などなど
人間ドック的な実施することも多いです。
こちらは予約制になるので
1日1件実施させていただいているような、そんな感じです。
そういったいわゆる予防シーズンに入りましたので
ちょうどタイミング的に動物病院を変えるきっかけにもなるのだと思いますが
初めましての方も多いです。
中には、どうしても当院で検査をしてほしいとおっしゃる方もいらっしゃいます。
『血液検査』とか『健康診断』というものは
文字にすればどこの動物病院でもやっていることは同じように感じますし
実際、血液検査なんていうのは採血して機械で回すだけなので
ほとんど誰がやっても同じような結果になるのかもしれません。
ただ、大事なのは
得られた検査結果をどのように捉え解釈し、どのようにその後を進めていくか
そこは動物病院によって大きく異なる点だと思います。
膵臓の検査を健康診断の項目に追加して高ければ膵炎です、と診断し
低脂肪食とカモスタットという薬をずっと処方し続ける動物病院もありますし
Creが2.1でした、というだけで腎臓病療法食をその後ずっと処方されているケースもあります。
かと思えば
アルブミンが少し低めなところはスルーされていたりすることも多いですし
僕は意味があると思って測定しておりますが
そもそもカルシウムとかリン濃度とか健康診断では測定しません、という病院さんもあるとは思います。
逆にリパーゼとかは症状のない健康診断の子の血液検査で測定する意味はないと思っているので
測定することはありません。
どの項目を測定し、結果をどのように解釈するかは
動物病院ごとの考え方だと思いますので
何が正しいとかはきっとないんだと思います。
測定していたところで、正しく解釈できていなければあんまり意味はないですしね。
話の方向性がだんだんずれてきているように思うので
もうお終いにします。
前にも書いたように思いますが
健康診断に対する考え方、何をみて何をみないのか?を確認することは
その動物病院の考え方を知る上で、結構参考になるように思います。
宜しければ、かかりつけの動物病院の先生に直接聞いてみてください。
それでは、今日はこの辺で失礼いたします。