胆嚢粘液嚢腫
一昨日の緊急手術は
胆嚢粘液嚢腫が原因と思われる胆管閉塞を引き起こしたわんちゃんでした。
胆嚢粘液嚢腫は胆嚢の中に
ゼリーみたいな物質が貯留してしまう疾患で
何もなく無症状な子もいれば
カチカチになった胆嚢が破裂してしまったり
胆汁の通り道である胆管を閉塞してしまい黄疸を引き起こしたりしてしまう疾患です。
手術二日前にセカンドオピニオンとして、初めて当院に来院され
ショック状態でそのまま緊急入院となり
最初は内科的に何とかならないかなとチャレンジしましたが
結果的にみるみる黄疸はひどくなりましたので
薬では埒が明かないとなり手術になった感じです。
手術が絡む重症症例の治療においては
術前管理、手術、術後管理のどれかが一つ欠けていると
症例が助からない確率がとても上がるように思います。
もちろん全てが上手くいったからと言って絶対に助かるわけではないですが。
今回の犬さんの治療は
これら全ての要素において
満足と言っても良い管理ができたんじゃないかなと思います。
もちろん、物凄く細かい点を指摘すればもっと改良できる余地はあるのかもしれません。
それでも
それなりに大きな手術をした翌日には
自分で歩き回ってくれていたことを考えると
上手くいったと言っても良いのかもしれません。
まだ油断はできませんので引き続き経過は追っていく予定ですが
何となく良さそうに思います。
移転して患者さんも少しずつですが増えてきておりますので
このまま順調に行けばCTの導入も実現できそうって感じなので
そのうち望月がやっとCT入れます!とか言い始めそうな気がしておりますが
CTを組み合わせたら
もっと治療のパフォーマンスが向上する子も出てくるとは思います。
動物病院として
できることはどんどん増やしてきたいですし
もっと色々な面で患者様にも還元していきたいもんです。
それでは、今日はこの辺で失礼いたします。