希望を与えられる存在に
この1週間は他の動物病院さんで治療中の子が
そのままその足で来院されるケースが続いています。
先週の土曜日に初めて診せていただいたわんちゃんは
ほとんど寝たきりの状態で
もうできることはないって、前の病院さんで言われたとのことでした。
本当にできることがないんだったら
そうやって正直に伝えるのも獣医師としての仕事なのかもしれません。
でも、一縷の望みにかけて動物病院を訪れる患者さんだっていると思うんですね。
絶望的な宣告をして欲しいから病院を訪れる人ってあんましいないと思うんです。
医療面で何にもできなかったとしても
ご家族みんなが側にいて身体をさすってあげるだけでその子は嬉しいと思いますし
何でも良いから好きなもの・食べたいものを与えてあげてください、っていう獣医師からの一言も
ご家族様にとっては嬉しいことだってあると思うんです。
何が言いたいかって
動物病院は、何でも良いから希望を与えるような存在であって欲しいなって思うわけで
もう無理、なんて言葉は誰も求めてないんじゃないかと。
嘘でも良いから
なんとかします、とか
こういう手はどうでしょう?とか
大好きな動物のために、まだ何かやってあげられることがあるんだと
そう思えるだけでご家族の気持ちは救われるんじゃないかなと思うんです。
なんとかします、とか言っておいて
結局、良くできなかった時はそりゃあ叩かれるかもしれません。
でも、叩かれるのを恐れて何もしないのはちょっと違うと思います。
ちなみに、前述のわんちゃんは
今日立って歩いて見せてくれました。
素直にすごいと思いました。
諦めないでやると
動物達の方もそれに応えるように希望の光みたいなものを見せてくれる時があります。
少しでも良いから
ご家族様に希望を与えられるような
そんな動物病院でありたいなって思います。
頑張ります。
それでは。