正直に仕事をすること
獣医師が『全身麻酔がかけられない』という言葉の意味には
二つあると思います。
一つ目は
本当に全身麻酔のリスクがかなり高かったり
麻酔をかけて手術をすることのリスクがメリットを上回るような場合で
かなり危ない橋を渡らないといけないような状態です。
実際、そういう場面ってあんまり多くないと思います。
緊急手術で本当に状態が悪いとかいう場合は確かにそういうものに当てはまるかもしれませんが
先生から麻酔は難しいと言われました、的なセカンドオピニオンで来院されるほとんどの患者様は
上記のようなものには当てはまりません。
状態が悪いから全身麻酔をかけられない、というのではなく
ただ単に、獣医さんだったり動物病院の技量的に麻酔をかけられないって話なんだと思います。
ですが、その点を有耶無耶にして患者様には説明しちゃうので
あたかも、この子は絶対に全身麻酔はかけられないんだ、と患者様は錯覚してしまいます。
それって、悪い言い方をすれば嘘だと思うんですよね。
正直に、僕の技術では麻酔をかけられません、と言って
できる施設さんを紹介するのが誠実な対応なんじゃないかなって思うわけですが
なかなかそういうのが難しいみたいです。
さっき時間外でもっちーが診ていた患者さんも
絶対に手術をした方がいいような状況なのにも関わらず
先生からは歳だから仕方ないねー的なことを言われていたみたいです。
なんだかなあって感じですよね。
一次診療の獣医って診察しないといけない領域が本当に幅広いので
全部の分野に精通してくださいっていう方が無理があると思うんです。
だからこそ
できないことをできない
わからないことをわからないって正直に話すことも
獣医師として大事なことなんじゃないかなあと思ったのでした。
自分自身も誤魔化したり、嘘つきにならないよう気をつけたいと思います。
それでは、今日はこの辺で失礼致します。
たびたびすみません。
たくさんのお勉強をして、多くの知識を持っていても全知全能ではない、人間だもの。
わからないことを誤魔化さず正直に伝え、的確な指示が出来ることは医師としても人としてもその誠実さはとても大切だと私も思います。
信頼ってそう言う誠実さが基本ではないでしょうか?
私達も、愛犬もそんな先生の姿を見て安心してお任せ出来ましたよ!
まだまだお若い先生方ですが長い物には巻かれず是非ぜひ理想を追求して何とか色々な困難を乗り切って欲しいと(陰からの応援しか出来ませんが)願います。
>ジャックまま様
いつもありがとうございます。
誤魔化したり嘘ついたりする方がきっと楽なんでしょうね。
歳を重ねるごとにどうしても楽な方楽な方を選んでしまうのではないかという不安もありまして
自分たちよりも若い世代の獣医さん達との関わりも持たないとなあとか、考えています。
いつも応援してくださりありがとうございます。
何とか負けずに頑張ります!