動物病院
抗がん剤感受性試験
連日で腫瘍内科の話ばかりになってしまいますが
今日は抗がん剤感受性試験というもののお話です。
犬猫さんの悪性腫瘍に対する治療の一つとして化学療法、いわゆる抗がん剤があると以前にも書きましたが
全ての悪性腫瘍が化学療法の対象になるわけではありません。
一般的には、リンパ腫や肥満細胞種、血管肉腫、尿路上皮がんなどが代表として挙げられます。
ただ、いわゆる抗がん剤の治療に一定の効果があるとされる悪性腫瘍においても
実際にどの程度効果があるのかは使用してみないとわかりません。
そこで登場したのが
抗がん剤感受性試験というものだそうでして
エアデックさんという会社様が少し前から実施されている検査システムで
培養液に入れて提出したがん細胞を三次元培養という特殊な培養方法を用いて培養し
それに対して色々な種類の抗がん剤にて処置を行うことで
実際に、その悪性腫瘍に対して
どの抗がん剤がどの程度効くのか?を調べる検査になります。
検査を実施できる悪性腫瘍の種類と
調べることのできる抗がん剤の種類に関しては多少の制限があるみたいですし
検査の結果、良さそうな抗がん剤だとなっても
実際に使用してみたら効果はあんまり・・・ということもあるみたいですが
そこに記されている症例のデータなど見る限り
実施してみても良い場面はあるのかなと思い
登録してみました。
今のみなとまちアニマルクリニックの腫瘍内科に
新たな治療戦略を与えてくれることになるかもしれません。
それでは。今日はこの辺で。