投薬コンプライアンス
6月に心原性肺水腫になったため入院治療していたわんちゃんがおりました。
二日間入院して無事に退院してくれ
退院後は投薬による継続治療となりました。
その後、定期的な診察をしていたものの
何度かご家族様がお薬を切らしてしまうことがありました。
5日間ぐらい切らした時は
少し疲れやすい状態になっていて
心臓のエコー検査上、肺水腫の一歩手前みたいな感じになっておりました。
再度、お薬の重要性を説明させていただき
薬を再開すると全身状態は改善しました。
ですが、昨日、心原性肺水腫と思われる状態から血痰様の液体を吐き
心肺停止の状態で来院され、その後亡くなりました。
10日間薬を飲んでいない状態でした。
一度、心原性肺水腫を経験した子にとっての
その後の継続治療における内服薬は
本当に命綱だと思っています。
今回はそれを改めて認識させられたわけですが
僕のご家族へのインフォーム能力不足が生んでしまったようにも思います。
ご家族への説明の際の言葉の選択は
本当に難しいことが多いです。
まずは、犬さん・猫さんが今陥っている状態の共有をしないといけないわけですが
この子の場合もそうですが
何気ない気持ちでワクチンを打ちに来たご家族の方に
今日明日にでも亡くなるかもしれない状態です、と告げたところで
えっ??
となるだけな気がします。
なぜ、そういう状態だと考えられるのか
ある程度は理路整然と
時には自身の感情も織り交ぜながら伝えないといけません。
10人の患者様がいらっしゃったら10通りの伝え方がないといけないと思います。
通り一辺倒でやっていると、中には内容が響かない人もいるわけで
ご家族様が真剣に捉えてくださらないケースもあります。
今回のケースも
そう言ったある種の齟齬が生み出した結果なのかもしれません。
難しいですね。
もっと精進します。すみません。
それでは今日はこれくらいで失礼します。