猫さんの赤血球浸透圧脆弱性亢進症
最近ほんとダメでして
何だかんだ理由をつけては
勉強するのをサボっています。
いや、ほんとこれじゃいかんと思うので
心を入れ替えて頑張ろうと思い立ったわけです。
ということで
先日始まりました獣医輸血研究会の学術講習会の配信の
今日は再生性貧血の講義を聴いておりました。
そこで出てきた赤血球浸透圧脆弱性亢進症というものを
忘れないようにメモするためにもここに書いていこうかと思います。
この疾患は猫さんの貧血の原因の一つとして
鑑別診断リストに加えなければいけない疾患で
簡単に言うと
血液を流れている赤血球の細胞膜が脆くなってしまって
壊れやすくなってしまうんですね。
赤血球の膜が脆弱になってしまった結果
溶血という現象が起こります。
赤血球の膜が破れて壊れてしまう感じです。
そうすると赤血球が機能を果たせなくなってしまい
結果的に溶血性貧血といった状態に陥ります。
同じように自分自身の免疫で赤血球を壊してしまう
免疫介在性溶血性貧血という病気も猫さんにはあるのですが
それとはまた別の疾患でして
遺伝性疾患である可能性が高いと言われております。
免疫介在性溶血性貧血と同様に
治療はプレドニゾロン、いわゆるステロイド剤を使用するわけですが
使用するステロイドは比較的低用量で済むそうですが
休薬すると再発してしまうため
基本的には投薬を継続していかないといけないみたいです。
というようなことを
知っているか知らないかで
猫さんの予後はかなり変わると思うんですね。
特にあまり見ることのない珍しい疾患に関しては
知っていたらすぐに『これか!』ってなるわけですが
知らなかったら迷宮入りします。
ほんと勉強って大事ですね。
日本獣医輸血研究会は
学会じゃなくて研究会なので
ややマイナーな方の学術集会になるのですが
血液学を勉強する機会もそうそうないので
残りの講演もしっかり聴いてこようと思います。
それでは、今日はこのへんで失礼いたします。