短頭種気道症候群
このホームページのブログでも何度か触れております短頭種気道症候群の手術が
一週間前と今日と続きました。(短頭種気道症候群に関してはこちら)
今日の昼に手術をした子の今の様子がこんな感じです↓
(ちゃんと動画が撮れなくてすみません。元気な様子が伝わりさえすればOKです。)
元気そうな感じです。
先週の子も今日の子も
避妊手術をするタイミングと同時に
外鼻孔狭窄(鼻)と軟口蓋過長(喉)の手術を行いました。
鼻の孔を広げて、喉を塞いでいた垂れ下がっている組織を短く切除する感じの手術です。
フレンチブルドッグやボストンテリアさんなど
いわゆる鼻の短い短頭種と呼ばれる犬種さんたちが
興奮時や運動時にガーガーと音を立てて呼吸をしたり
いびきをかいて寝ている姿のイメージがある方も多いかもしれません。
ああいった様子は基本的には、呼吸をするための道である気道が狭くなっているせいで音が鳴ります。
落ち着いて呼吸しているタイミングならそこまで症状はひどくならないかもしれませんが
興奮したり運動したり体温が上がった時など
呼吸回数を増やさないといけないタイミングになると
一気に酸欠状態となりチアノーゼの状態になってしまう子もおりますし
場合によっては命を落としてしまうケースも少なくありません。
これからの季節暑くなってくると熱中症にも要注意ですね。
そのための予防的な処置として
最近は若いうちに手術をされる方がすごく増えました。
当院でも症状の認める子に関しては、去勢手術や避妊手術の時に提案させていただいております。
手術を受けた方の多くは呼吸が楽になります。
中にはいびきがなくなってしまって寂しいという方もいらっしゃいましたが
将来的なことを考えると
症状がある子に関してはひどくなる前に手術をしてあげる方が良いと思われます。
手術をするタイミングが遅くなり
長年の呼吸苦によって症状が進行した結果
二次的な変化を引き起こした後に手術をした場合だと
症状の改善度合いが低い場合もございます。
それもあって予防的に若い頃に実施するのが良いのだと思います。
短頭種のわんちゃん達は
全身麻酔をかける上でリスクが高いと考えられることが多い犬種さんでもあります。
それは上記の短頭種気道症候群による呼吸のし辛さというところが原因の一つなわけですが
若いうちに手術を実施しておくことで
その後何かしらの理由で全身麻酔をかけないといけない状況に陥っても
リスクを下げられるというメリットもあると思うんですね。
もし当院での短頭種気道症候群の手術をお考えの方は
一度ご相談していただければと思います。
よろしくお願いいたします。
それでは、今日はこのへんで失礼いたします。