マタイ効果
獣医学だけ勉強している人よりも
獣医学以外の教養を持っている獣医さんの方がなんとなくカッコイイ風に思えるので
望月を見習って本を読まないとなあと思うんです。
でも、獣医学すら極めるという領域から程遠い存在にいる自分自身が
他の分野に手を伸ばしている時間なんぞあるのかよ、と言われれば
確かにその通りなんでしょう。
ですが、獣医学以外の知識も動物病院をやる上では意外と役に立つんですよ。
なんてったってブログのネタになります(←おい)
今日はそんな数少ない僕の読書歴の中から内容を少し拝借させていただいて
さも自分の知識かのように披露してみようかと思います。
嘘です。
こちらの本の内容から一部面白いなあと思ったことでも書こうかと思います↓
どうやったら自分の子どもが優秀な人材に育ってくれるのか?
どういう風に育てると大谷君みたいな選手が生まれるのか?
子どもを親に持つ多くの方が一度は考える悩みみたいなもんかもしれません。
そこの一つの答えが
4月から6月に子どもを産むことだそうです。
知らない人はえっ?ってなりませんか?
プロ野球選手に何月生まれが多いか調べた調査では
4月から6月生まれの選手が、早生まれ(1月から3月)の選手の2倍以上いるんですね。
これはサッカーのJ1の選手なんかにも同じ傾向があるそうです。
いやいや、スポーツだけでしょ?ってなるじゃないですか?
そんなことはなくて
中学二年生を対象とした学力の調査では
4月から6月生まれの子と1月から3月生まれの子の間に偏差値にかなりの開きがありました。
志望校が一つ変わるぐらいの差です。
たしかに、幼児期とかであれば1月生まれのこと4月生まれの子だと
身体能力や学習能力に差が開きそうですよね?
でも、その差は中学二年生においても、プロスポーツ選手になっても
明らかな差として存在するんです。
おかしな話ですよね。
一応、統計的に何月生まれかによって人口に差はないということはわかっているので
何月生まれかで人数が変わるとかいう事実はございません。
この4月から6月生まれが何で優秀な人材になる可能性が高いのか?という問いに
一つの答えを見いだそうとしたのが
今日の表題の『マタイ効果』です。
マタイ効果の概要はwikipediaさんをご覧ください。
ざっくり説明すると
1968年ロバート・キング・マートンという社会学者によって提唱されたもので
条件に恵まれた人が優れた業績をあげることで、より良い環境や条件に恵まれていくという現象のことです。
優秀な人はどんどん優秀になっていきますし、お金持ちの人はどんどんお金持ちになっていきますし
その反対はどんどん悪化傾向を辿ります。
例えば、小学生から野球を始めた子どもがいたとします。
4月生まれの子は体格も同学年の中では大きく、身体能力が高い確率が高くなります。
そうすると、試合をする上でレギュラーに入れたりスタメンに選ばれたり
試合に出場できる可能性が同じ学年の3月生まれの子よりは多くなる傾向にあります。
出場できた試合で良い結果を残すことができれば
レギュラーとして定着していくことになるかもしれませんし
さらにたくさんの経験を積むことにも繋がります。
こうやってチャンスを与えられ成功を繰り返すうちに
どんどん成長していくことができるというわけですね。
こういう現象は色々なところで起こっているんでしょう。
一回の失敗でチャンスを与えられなくなった人が
どんどんそこから負の連鎖に入っていってしまうということは往々にしてある気がします。
時と場合にもよりますが
一度の失敗で判断するのではなく
何度もチャレンジできる環境というものを整えた上で
本当の個人の資質というものをきちんと評価していくべきなんでしょうかね。
こういう社会学・心理学なんかの分野からは
色々と考えさせられることが多いですね。
またこれからもちょいちょい紹介しようと思います。
それでは、今日はこのへんで失礼いたします。