獣医師になる方法
こんばんは。大山です。
望月が診察の中で
獣医師を目指しているお子さんがいらっしゃるご家庭の方から
獣医になるまでの道のり?的な質問を受け
そういったことをブログに書かないんですか?ということをお問い合わせいただいたみたいなので
今日は獣医さんになるまでの道のりについてでも書こうかと。
アメブロの方でも望月なりの目線からの内容が、明日の夕方にアップされるのでぜひそちらもご覧ください。
それでは僕なりに説明させていただきます。
獣医師として働くには国家資格を取得せねばなりません。
国家資格というものには基本的に受験資格というものがあります。
獣医師国家試験の受験資格を得るためには、獣医学科のある大学に合格し、6年間勉強し卒業せねばなりません。
なので簡単な流れで書くと
大学受験 → 獣医学科に合格 → 6年間の大学生活 → 獣医師国家試験に合格する → 獣医師として社会に出る。
こんな感じになります。
この中で、どこが一番難しいですか?と問われれば
間違いなく獣医学科のある大学に合格するための大学受験だと思います。
大学生活なんて普通に授業を受けて勉強すれば、単位を落とすことなんてないと思いますし
国家試験なんて合格率90%ぐらいなわけですから、普通に勉強していれば受かるものです。
(文句がある方もいらっしゃるかもしれませんが、あくまで僕的な意見です。)
なので、一番のハードルは間違いなく大学受験かと思います。
獣医学科のある大学は全国に17校しかありません。
北大・帯広畜産大・岩手大・東京農工大・東大・岐阜大・大阪公立大・鳥取大・山口大・宮崎大・鹿児島大の11校が国公立で
酪農学園大・北里大・日本獣医生命科学大・日大・麻布大・岡山理科大の6校が私立になります。
他の学科と比較すると、かなり数が少ないため
必然的に倍率は高くなります。
じゃあ、実際に
推薦とかではなく一般入試での合格を目指すとして
どれくらいの学力が必要ですか?という疑問になるかと思います。
僕的な意見からすれば
河合塾の全国模試とかで偏差値70あれば、どこかの大学には入れるのではないかなあと思うんですが
『その説明の仕方だと、静岡市の人には伝わりにくいよ』と望月からの指摘を受けました。
河合塾とか駿台とか代ゼミとか大手予備校が無いと、そういうもんなのでしょうか。
なので、ちょっと説明の仕方を考えてみました。
ここに高校偏差値ランキングというサイトがございます↓
https://www.minkou.jp/hischool/ranking/deviation/
このサイト内の奈良県内の高校ランキングはこんな感じ↓

ちなみに僕の母校は7位の奈良学園高校になります。
昔は東大寺・西大和に次ぐ3番目ぐらいに位置してたんですけど、だいぶ落ちてきているみたいです(涙)
で、静岡がどうかと言いますと、こんな感じです↓

このサイトの信憑性がどの程度あるのかは僕はわかりませんし
あくまで一つの目安として考えていただいたらいいとは思うのです。
僕の現役時代の高校の成績は
理系クラスで120人中 20番ぐらいでありました。
で、私立の獣医3校と北大・大阪府立大(今の大阪公立大)を全落ちしています(笑)
ちなみに同級生に獣医学科を目指している人が僕を含め6人おりまして
結果的に現役で獣医学科に合格できた人はゼロです。
なので、静岡市だと静岡高校の定員が300人ぐらいだと思うので
上位10番ぐらいにいればどこかの獣医学科に合格できるのかもしれません。
僕は一年間、宅浪した後に日大・麻布大の一般入試とセンター利用で合計4つ合格をいただいております。
が、北大獣医は見事に落ちております。
今、センター試験という名前ではなくなっているとは思うので
イメージ湧きにくいかもしれませんが
確か日大のセンター利用は英語・数学・化学で、570点/600点ぐらいで合格できたと思います。
麻布大の方はもう少し下がって560/600ぐらいだったかと。(生物苦手だったので笑)
大体が国公立の獣医学科と併願で私立のセンター利用で出していたのかなと思います。
当時の北大獣医学科受験生のセンター試験のボーダーが92%とかだったので(僕は90に到達していませんが笑)
おそらく英・数・理はほぼ600点満点に近い点数を取ってくるのではないでしょうか。
もちろん、北大獣医は東大獣医とどっちが難しいかわからんぐらいの難易度だったので
他の国公立ならボーダーはもう少し下がるのかもしれませんが
共通テストと名前を変えてもそこまで必要とされる学力は変わらないでしょうから
国公立の獣医学科を目指すなら、少なくとも85〜90%は欲しいんじゃないかなと思います。
こんなこと書いていて、果たしてここを読んでくださっている方々に需要はあるのでしょうか?
もし静岡市で獣医師を目指している受験生の方がここを見ていたとすれば、多少意味はあるんでしょうか。わかりません。
でも、少しでも参考になればともいます。
もし何か質問などあればいつでも聞いてください。僕でよければお答えします。
というわけで、今回は主に大学受験のお話でした。
たまにはこういうのもいいんでしょうか。
それでは今日はこのへんで失礼いたします。
こんにちは。
いつもありがとうございます。
一昨日の大山先生のブログ「獣医師になる方法」そして昨日の望月先生の「獣医になりたい」を拝読しました。
衝撃を受けましたし、読物としても大変面白かったです。
「〜になるには」本も子ども向けにはありますが、現実を知るって大切なことです。
獣医師は非常に優秀な方々とは予想はしていましたが、まさかここまでの世界とは。
私たち普段どれほどの天才・秀才とお話しさせていただいてるのか、、、
獣医師になるまでにこれだけの世界で闘ってこられた後にも、毎日毎日命と向き合う過酷な日々。本来やりがいや使命感だけでやり過ごせることではないと思います。
がんばっただけのことが報われて、そして家族や大事な人との時間が守られる、そういう環境が確保されたらいいなあ、と切実に思います。
>メル吉様
コメントいただきありがとうございます。
そのようなお言葉をいただいて、こういう記事も書いてよかったなと思いますし
自分の中でも改めて獣医になりたかった頃の気持ちを思い出すこともできて良い振り返りになりました。
仕事のやりがいと労働環境のどちらも上手く両立するのはなかなか難しい業界ではありますが
徐々にそういった側面も改善されることで、新しく獣医師を志してくださる方が増えると嬉しいなと思います。