全身麻酔の怖さ
こんばんは。大山です。
最近、僕自身が電話対応させていただくことも増えておりまして
今日はその時の印象的なお話でもさせていただこうかと思います。
当院にいらしたことのない初めての方からのお電話で
4歳になるわんちゃんが避妊手術をお考えとのことで、相談のお電話でした。
今まで飼育されていたわんちゃんが皆様子宮の病気になられたとのことで
今飼育されているわんちゃんの手術をした方が良いでしょうか?という感じのお電話でした。
もちろん当院としましては手術を推奨させていただきます、といった内容でお話させていただきました。
が、よくよくお話を聞いてみると
今まで何頭もわんちゃんを飼われていて
入院したり、手術をするために動物病院に預けたりする機会があったそうですが
一度も無事に家に帰ってこれたことがないそうです。
もちろん、どんな状態の子達だったのかを詳しく聞いていないのでわかりませんが
その中のお一人は逆さ睫毛の手術のために病院に預けて、そのまま帰ってこなかったとおっしゃられていました。
そのお話を直接聞いて、一瞬言葉を失ってしまいました。
そんなことが立て続けにあれば、そらあ手術なんてしたくないわなあ、と思いますし
入院に対しても抵抗しかないでしょう。
全てが全身麻酔のせいではないのでしょうが
少なくとも睫毛の手術が直接的に命の危険に晒すことはないので
その子はおそらく全身麻酔が原因で命を落としたのでしょう。
改めて全身麻酔って怖いなあと感じます。
当院も月曜日から木曜日の昼間は基本的に毎日手術をしています。
つまり毎日全身麻酔をかけています。
昨日は、短頭種気道症候群症状のある子の避妊手術で
今日は14歳の僧帽弁閉鎖不全症ステージB2の子の抜歯とスケーリングの手術でした。
起こりうる合併症をあらかじめ想定し
それに対する対策をきちんと準備しておくことで
全身麻酔は限りなく100%安全なものに近づけることは可能になると思います。
ただ、逆に100%安全には永遠にはならないのだと思います。
毎回毎回、真剣勝負で臨まなければいけないな、と今日改めて気付かされました。
全身麻酔の怖さを改めて教えていただいたその患者様の手術も
もし当院でさせていただけるのであれば、最良の全身麻酔を目指して手術に臨もうと思います。
当院は、犬さん・猫さんの全身麻酔に力を入れた動物病院です。
年齢や持病などが原因で
他の動物病院さんで全身麻酔をかけることを断られてしまった方の麻酔に関しても
全身麻酔のメリットがデメリットを上回るのであれば、積極的に対応させていただいております。
ご相談・ご質問などある方は、ぜひご気軽に当院までお立ち寄りください。
それでは、今日はこのへんで失礼いたします。