一次診療の動物病院に求められるもの
今日は最近あった嬉しかったことについてでも書こうかと思います。
前に少し話を出したものの詳細と続き的な感じのお話です。
ちょうど今日から遡ること二週間前になりますか。
原因不明の腹水を主訴に来院された子犬さんがいらっしゃいました。
当院まで車で1時間ぐらいでしょうか。
ブログを読んでわざわざ来てくださったそうです。
当初、かかりつけ医の先生の見立てでは
腹水の原因は蛋白漏出性腸症による低アルブミンかなという話だったみたいですが
ステロイド治療の結果、アルブミンは上昇したものの腹水は全く改善せず。
もうCTやMRIを撮らないとわからない、と言われ
大きな動物病院さんを紹介されたそうですが
本当にそうなのか、ってことでセカンドオピニオンでの受診ということで
かかりつけ医さんでの再診当日にその足で当院まで来てくださいました。
結果、僕が診断した腹水の原因は全然違っていて
少し珍しい先天性の心疾患が疑われました。
で、手術適応になるなら外科的な手術が望まれる病気だったので
心臓の手術を考えるなら、ここを紹介させてもらってます、というお話をさせていただきました。
その日のうちに紹介してください、との回答をいただき
ご存知の方も多いかもしれません
新横浜の循環器の2次診療施設に紹介させていただくことになり
その診察日の4日後に診察に行ってくださいました。
その2次診療施設でも検査をしていただき
当初の僕の見立て通りの病気だったのと、手術ができますって話になったので
その4日後に心臓疾患の手術をしてもらいました。
その手術当日は
無事に手術が進行しているかなあって、1人でソワソワしながら診察してたんですけど
その日のうちに、手術をしてくださった二次診療施設の先生から連絡をいただき
無事に手術が終わりました、とのご報告を受けました。
で、昨日、無事に退院できお家に帰ってきましたとの連絡をご家族からいただき
よかったなあ、と安堵したわけですが
その後、まさかのgoogleの口コミもつけてくださっていたことに気がつきました。
本当にありがとうございます。
病気を診断して、お話しして、循環器の病院さんにも何度か連絡を取って・・・
っていう色々なやりとりが、結果的に身を結んでほんとよかったなって思いました。
当院は普通の一次診療の動物病院なので
開心術やカテーテル手術といった特殊な循環器の手術などはできないわけですし
たぶんそこらへんの手術は
この先どんだけみなとまちが成長しても
色々な面で実施するのが難しい領域なんじゃないかなって思っています。
でも、結果的には
当院初診からおよそ一週間で手術をし
そのさらに一週間後には退院できているわけなので
別に自前で全てを解決できなくても
救うことのできる命は少なからずあるんだろうなって思いました。
もちろんそれを現実にするためには
ご家族様が移動距離や日程調整、特殊な医療を受けるためのご費用など
色々な制約をクリアできてこそ、なわけですけれども
逆に言うと、時間とお金の問題をクリアできる方が患者さんだった場合
一次診療に求められるものは
自前で全ての疾患に対して解決することではなく
適切に診断結果の元、適当な動物病院へときちんと繋ぐことなのかなとも思いました。
まあ、緊急性を伴う場合などはその条件には当てはまらないわけなので
全てがすべてそうとは言えないですし
近くのかかりつけで解決できるのであれば、それに越したことはないとは思います。
ただ、8月からスタートする川崎市でのペットウェルネスラボのように
近くに二次診療施設がたくさんあるような地域であれば
二次診療施設のない静岡市という地域におけるみなとまちアニマルクリニックの役割よりは
どちらかというと上記のような『きちんと繋ぐ』動物医療みたいなものの方が求められるのかなと思いました。
静岡市にも信頼のおける大きな二次診療施設ができてほしいなあと思うわけですけれども
できたらできたで、自分たちの病院の立ち位置も変わったりするのかなあとか、考えております。
まあ、地域的にその未来にはあまり期待できなさそうな気もしておりますが
地域の動物医療が発展してくれるなら、そういう未来が望ましいですよね。
でかい動物病院できないですかね。。。
それでは、今日はこのへんで。