柴犬さんのSDMAは高く出る?

こちらの論文は
慢性腎臓病の診断にも使用する血液検査のマーカーである
SDMAとクレアチニン、シスタチンCのそれぞれを
柴犬さんと他の犬種の犬さんたちで比較してみましたよ、という報告です。
この論文をまとめていくとこんな感じ。
・この研究は臨床的に健康と判断された柴犬さん23頭と他犬種36頭を対象に、SDMA・クレアチニン・シスタチンCを比較した横断的後ろ向き研究
・柴犬さんではSDMAが他犬種より有意に高く、中央値は12.3 vs 9.5 μg/dL、参考範囲も8.3–18.4 vs 4.4–14.6 μg/dLと高め
・検査会社のSDMA基準値14 μg/dLを超えた犬さんは柴犬で5頭、他犬種で1頭おり、健康な柴犬でもSDMAが基準値を超える可能性が示されました。
・クレアチニンも柴犬さんで有意に高く、中央値は1.13 vs 0.66 mg/dL、参考範囲も0.63–1.66 vs 0.46–1.28 mg/dLでした。
・体重5–15kg・年齢1–8歳に絞ったサブ解析でも、柴犬ではSDMAとクレアチニンが高く、体格差だけでは説明しきれない可能性があります。
・シスタチンCは全体比較では柴さんで高かったものの、体重をある程度そろえると有意差は消え、臨床的意義はSDMAやCreほど大きくないと考えられました。
・結論として、柴犬さんではSDMAやクレアチニンが“腎臓病でなくても高めに出る”可能性があり、腎機能評価では単独の数値だけでなく、尿検査・血圧・画像検査・経時変化を合わせて慎重に判断すべき
とこんな感じ。
SDMAだけじゃなく、クレアチニンもシバさんと他の犬種さんで差があるんですね。
まあ、調査された犬さんの頭数が少ないので
話半分で考えたとしても
柴犬さんが過剰に慢性腎臓病と診断される傾向はありそうなデータですよね。
慢性腎臓病の診断に関しましては
一点の血液検査の数値だけでなく
複数回検査を重ねて判断することが推奨されておりますし
血液検査だけでなく、尿検査や画像検査と総合して診断していくことも推奨されております。
それに加えて、犬種さんごとでもある程度その差を考えて検査しないといけないということでしょうか。
猫さんでもSDMAが高くなる品種の報告があるので
そこらへんも加味して検査をする必要がありそうです。
それでは、今日はこのへんで。