動物病院における全身麻酔の体制
こんな事件があったらしいよと
さっきもっちーが教えてくれました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/167c427718c88f1bd2c48054856ac7396feba122
2021年に全身麻酔下で歯科処置をしていた犬さんが
麻酔中に亡くなったそうです。
それに対し、ご家族が裁判を起こし、勝訴したというニュースでした。
この事件の時
雪が降っていたこともあり
看護師さんが帰宅後
獣医師1人で全身麻酔下での処置にあたっていたそうです。
全身麻酔の処置を
診察が終わった後、夜に獣医1人で実施するという状況は
一昔前だと当たり前のように行われていたのかもしれませんが
さすがに今の時代
あんまり一般的ではないんじゃないかと思います。
というか、そうであってほしいなと思ってます。
人数がいれば助けられたかどうかはもちろんわかりませんが
少なくとも麻酔中であれば
何かしらの異常に気づくまでのスピードは早くなる可能性がありますし
異常事態の際の緊急対応も早くなると思います。
そこが救命率の上昇につながるのは間違いないと考えています。
動物病院の中で
実際に何が行われているのか
ご家族様には全く見えません。
預けた犬さんの全身麻酔下での処置を
まさか獣医1人でやっているとは
ご家族様は思ってもみなかったんじゃないかなって思います。
当院の去勢手術・避妊手術の費用は他の動物病院さんより高額だと思います。
単純に割いている人数だけがその理由ではないですが
手術をする獣医と麻酔を管理する獣医が分かれて医療行為を遂行し
そこに愛玩動物看護師が加わるという体制でやっています。
一般的に簡単な手術と考えられがちな
去勢手術やスケーリングの処置なんかでも
同様の体制で実施しております。
それがベストだとは思わないですし
スタッフ数が増えればもっと良い形が見つかるかもしれませんが
今のところは当院で出せるベストの形でどんな手術にも臨むようにしております。
それに慣れてしまうと
犬猫さんに麻酔を1人でかけて
そのまま手術も自分でやって・・・という形態は
なかなか受け入れ難いものがありまして。
もちろん技術・知識的な面では十分可能なのだと思いますが
1人の人間が四つも五つも同時にマルチタスクをこなしながら手術に臨むのと
複数人の専門的な知識を有する人間達でそれぞれがそれぞれの任務を遂行するのとだと
医療のパフォーマンスとして
どちらの方が高いですか?となったら
誰がどう考えても後者かと思います。
実際にわんちゃんが亡くなってしまったことは本当に悲しいことですが
こういった事件や判決がきっかけに
少しでも動物医療のあり方が変わってくれれば良いなって思います。
それでは。