歯周病ワクチンを導入してみようか
歯周病は
犬猫さんともに罹患率の高い疾患でありまして
毎週と言っていいほど
歯科の手術が入っている状況から考えても
歯周病に悩む犬猫さんのご家族様は多いのかなと思われます。
今週なんて、昨日も今日も明日もスケーリングの予定が入っています。
で、プラズマ治療器であるPidiも
それなりに歯肉炎・歯周病の改善につながっている実感がありますし
当院における新しい治療選択としての地位を確立できた気もしておりますが
もうちょっと他に何かできることがないかな、ということで
最近、歯周病ワクチンというものがあることを知りました。
歯周病の原因最近であるP. gingivalisの破砕抗原を封入した
脂質ナノ粒子の凍結乾燥品というものがキット化されたものを購入することができるそうで
早速登録してみたわけです。
ついでに、このキットの製品情報について問い合わせもしてみたところ
『犬猫のいずれにおいても、T-PDキットを用いた免疫(初回免疫とその後2週間目のブースター免疫の2回の点眼免疫)を行うことで
P. gingivalisとP. gulaerに共通のジンジパインや共通の菌体抗原に対する免疫応答(口腔内には共通のジンジパインや共通の菌体抗原に対するIgA抗体、血清中にはIgG抗体)が誘導され
犬や猫の歯周病(歯肉炎)に効果を示します。
口腔内と血清中の免疫応答をさらに持続させるために、初回免疫とその後2週間目のブースター免疫をおこなった後、4〜5ヶ月前後の間隔でブースター免疫を継続することを推奨しております。』
との回答でした。
この歯周病ワクチンは
点眼のワクチンになるのですが
まず一回目の投与後、その2週間後に追加接種を実施し
それ以降は4〜6ヶ月ごとに接種を続けるということみたいです。
実際、この歯周病ワクチンを実施している動物病院さんのお話では
口臭の改善効果であったり、歯周病症状の改善効果や
スケーリング実施後の歯石沈着の予防効果を認めたとの声もあるそうで
どれほど信憑性があるのかわかりませんが、一定の効果はあるのかもしれません。
冒頭にも書きました通り
歯周病に悩む犬猫さんってめちゃくちゃ多いので
この歯周病ワクチンの効果が見込めるのであれば
積極的に推奨していきたいなあって思うんですけど
皆様、興味ありますでしょうか。
どのくらい費用がかかるのか、今問い合わせ中なんですけど
最初、病院としても効果を実感してから推奨していきたい気持ちがあるので
プラズマ治療の時みたく
仕入れ価格に近い代金でお試し価格として
何回か投与してもらうのもアリなのかなあって個人的には思っています。
とりあえず予防できるなら予防したいって方はたくさんいらっしゃると思うので
そういう選択肢があるのなら導入してみたらいいですよね。
それでは、今日はこの辺で。