利尿薬の活用法
昨日取り上げた今月号のCLINIC NOTE
こんな感じで
第一特集は心不全と利尿薬なのですが
ここには数人の循環器を専門とする獣医師の先生方が書いてくださっているのですが
これを読んでいると
循環器の薬って
処方する先生によって使い方が全然違うなあって思います。
犬猫さんの分野で使用される利尿薬には
フロセミドとトラセミドがありますが
僕個人的には
循環器疾患の犬猫さんに利尿薬を処方する際に
フロセミドはほとんど処方しなくなりました。
僕が信頼している循環器専門の先生方もそんな感じです。
でも、この雑誌には
普通にフロセミドから処方をスタート的な感じで書いてありますし
実際には循環器専門でない先生方も含めると
そういう先生方の方が多数派を占めると思います。
僕としては
生物学的利用能が低く、効果が変動しやすいとされるフロセミドを使用するよりも
安定して効果が予測できるトラセミドの方が使いやすい気もするのですが
人それぞれの経験だったり好みだったりするところが大きいんでしょうね。
実際に、トラセミドの方が薬が効いている時間も長いですし
利尿効果も高いわけなので
脱水のリスクや腎数値上昇のリスクはあると思いますので
使い方を間違えば怖い薬なんでしょうが
それはどんな薬もそうな気もしますし
逆に、細かくモニタリングができる環境下であれば
心不全に対しては非常に強力な武器になってくれるように感じています。
ちょうど一昨日の勉強会でも話題になった
血圧を下げてくれるお薬であるアムロジピンに対する考え方もそうですが
循環器専門の獣医師の間でも
かなり意見の分かれている部分なのかなと思います。
結局は
心不全になってから
どのくらい生活の質を維持しながら長生きができたか
の結果が全てなのかもしれません。
なので、中央生存期間を過ぎていれば
どの先生もそれなりに上手くいっているのかもしれません。
同じ症例に対して
よーいドンで比較することなんてできないわけですし
専門家の間でも
細かく見ていくと治療方法に結構差があるわけですから
患者側としては
話をして納得できる先生を探すしかないのかもしれません。
難しいですね。
今日も皮膚科専門を謳う獣医師の診察を受けていたという方がいらっしゃいました。
診察内容や検査結果などを見るに
誰がどう見ても色々とツッコミどころ満載なわけですが
患者さんの信頼はそれなりに厚いみたいなので
皮膚科専門でも何でもない僕からは何も言えません。
結局は言ったもん勝ちみたいな部分もあったりなのが
なんだか少し嫌になりますね。
話が逸れてきたのでこの辺で終わろうと思います。
全獣医が受けないといけない公的な試験みたいなのが
あったら面白いんですけどね。
患者側にもわかるように点数全公開してもらって
全国の小動物臨床獣医師がランキングされる、的な。
そういうのあったらなあって思います。。。
しょうもないことばっか書いててすみません。
それでは失礼いたします。