やっぱ避妊手術はやった方が良いんじゃないかなって思う時
今日は前から予定していたお昼の手術の予定の中に
準緊急的な感じで、わんちゃんの子宮蓄膿症の手術が入りました。
摘出した子宮はパンパンに膨れ上がっている状態で
破裂寸前って感じでありました。
子宮蓄膿症は、避妊手術をしていないわんちゃんに起こる病気でありまして
子宮内での細菌感染を皮切りに
全身性の炎症性疾患、敗血症へと発展していき
最悪の場合は死に至る、そんな病気です。
今日手術した子も、食欲廃絶・元気消失といった主訴で来院されました。
術後の経過は今のところ問題ないので
明日以降、入院管理で経過を見ていく感じです。
そうやって患者さんを見ていると
そういう時、避妊手術を若い頃にやっておけばって感じることも多いわけですね。
去勢手術や避妊手術に関するご質問をいただく場面は少なくありません。
新しく犬・猫さんをお家に迎えた方に
手術ってやった方が良いですか?って聞かれます。
実際のところ、やった方が良いかどうかって、難しいですよね。
いや、去勢・避妊手術を実施した方が生存期間も延長する的なデータもありますし
手術を実施することで予防できる病気もあるわけですし
一般的には手術することを推奨することが多いのかなと思います。
どこの動物病院さんも毎日のように去勢・避妊手術を実施していますしね。
そう考えると
動物病院に連れてくる人の多くは手術を受けているのだと思います。
ただ、個人的には
みんな手術を受けましょう!っていうよりは
犬さんか猫さんか
男の子か女の子かによってやや推奨度に差はあるわけです。
猫さんの男の子とかは、やりたくないなら無理にやらなくても良いんじゃないかって思いますし
手術を受けさせないなんて虐待だ!的な人もいますが
そこは個人の考え方なんじゃないかなと僕は思います。
ですが
女の子の場合は、特定の犬種さんを除き
犬さんも猫さんも手術をした方が良いんじゃないかなって思います。
今回の子宮蓄膿症もそうですし
乳腺癌とかもそうですが
命に関わる病気の発生にホルモンが関連することが分かっているわけですから
そういった病気の予防という意味合いで手術を推奨するようにしています。
まあ、病気になるのもその子の寿命なんです、って考える人もいるとは思うので
そこも強要するわけではないですが
自分の家に迎えた子なら、間違いなく手術を受けさせたいなって思います。
そんなわけで
避妊手術はやっぱやった方が良いんだろうなって改めて感じた日でありました。
手術しようかな、どうしようかなって悩んでいる方がおられましたら
参考になればと思います。
それでは、今日はこの辺で失礼いたします。