懸命な姿
アニコムさんの家庭どうぶつ白書2023によると
犬さんの平均寿命は2021年度で14.2歳。
毎年少しずつ伸びている統計データとなっています。
その中には、こんな感じのデータもありまして↓

わんちゃんの場合、12・13歳あたりから
角度が急になっているのがわかります。
今年に入って、15歳から17歳ぐらいのわんちゃんが亡くなることが
続いているような気がしておりましたが
統計的には何ら不自然ではないことだったのかもしれません。
でも、僕は高齢のわんちゃんが
懸命にトコトコと歩いてくれている姿というものが結構好きです。
16歳とか17歳とかになると
ちょっとしたことで体調を崩しやすい年齢層だとは思いますし
そういうのがきっかけで、ガタガタと状態が悪くなってしまうことも珍しくありません。
上の図で言うところの
17歳の子の死亡率が60%程度という数値は
そんなに大袈裟な数値ではないのだと思います。
だからこそかもしれませんが
治療させていただた結果
元気になった姿を見れた時の喜びは
若い子からは得られない
何とも言えない安堵感みたいなものが僕にはあります。
今回もまた乗り越えることができたな、という
そんな感じの感情です。
そういった安堵感を年に何度も繰り返しながら
少しずつ歳を重ねてくれて
気づいたら誕生日を迎えてた、みたいな
そんな感じで統計に何とか打ち勝ちたいというのが
僕の望むところです。
今日の朝、1人のトイプードルさんが17歳9ヶ月という年齢で亡くなりました。
初めて診察させていただいた時から1年半ぐらいの付き合いになりますが
何度か危ない場面がありました。
本当にその度に懸命に頑張ってくれる姿には
僕の方が逆に勇気づけられていたように思います。
正直、喪失感がすごく大きいのですが
最後まで懸命な姿を見せてくれたその子とご家族様には
ありがとうと言いたいです。