ペットショップ
クーアンドリクさんの内情が問題になっているんですね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b73d769a69aa7d8cff2d58d788264f8391721a9d
ペットショップから家族として迎え入れたその当日から
わんちゃんが体調を崩していた、ということが記事には書かれておりますが
同様の内容で動物病院を受信されている患者様は多いんじゃないかなと思います。
僕も代診時代に、勤務していた病院の院長の先輩の獣医師さんから頼まれて
大手のペットショップチェーンに
週に一度、子犬・子猫さんの診察とワクチン接種などを兼ねて往診に出向いていたことがあります。
一年半ぐらいその往診は続きましたが
毎回20〜30件ぐらいの診察をするのですが
8割ぐらいの子は体調を崩しておりまして
わんちゃんなら咳しているか・便が緩いか、その両方かという感じ。
猫さんは目脂やくしゃみ・鼻水が出ているか・便が緩いか、その両方かという感じでした。
動物愛護法が改正される前の話なので
今ではケージの大きさなどの改良が為されているのかもしれませんが
あれだけ狭い空間で多数の犬さん・猫さんがひしめき合っていれば
感染症などは治るものも治らないのは仕方ないのかもしれません。
毎回、色々とこちらも指導をするわけですが
そこで勤めている店員さんに言ったところで
ペットショップの会社全体のシステム自体を変えられるわけもなく
なかなか改善の兆しは見えないような状況でした。
ペットショップさんやブリーダーさんの飼育失宜に関しては
色々と問題があるとは思いますが
わんちゃん・ねこちゃんという命に一定の価格が設定されており
それが30万から50万円というような値段で決められている以上
ペットショップの店頭に並ぶまでにかかる費用は抑えたいと考えてしまうのが
売る側としては当然の心理なのかもしれません。
生体販売自体をどうにかしないと、という声が挙がるのだとは思いますが
そもそも動物愛護後進国の日本で
他の先進国のようなシステムが成立するのかなあという風にも思います。
動物に対する考え方・意識がそもそも国民性として違うような気もするので
少しずつ変わってきているとは思いますが
変化にはとても時間を要するように感じます。
犬さん・猫さんの価格がいくらに設定されれば
一般的に問題のない飼育環境というものが一人一人に与えられるんでしょうね。
今回のクーアンドリクさんの件でも
肉混じりにビッグモーターよりひどいとか言われておりますが
そもそも数百万、数千万する自動車の価格よりも
命である動物の値段設定が低過ぎるのが問題なのかなと。
いやいや、トイプードルさんが300万円とかなら誰も買わないよ
と指摘されるのかもしれませんが
その意識こそが日本人の動物に対する考え方なんじゃないかなと思います。
そういった動物に対する考え方が変わらない限りは
生体販売における問題なんてなかなか解決しようがないのかなあと僕は思います。
いくら動物愛護法を改正し続けたって
行政が全てのペットショップさんやブリーダーさんをチェックして回るわけもなく
法律の抜け道なんてたくさんあると思います。
あくまで個人的な意見なので
気に障ったらごめんなさい。
何かご意見などございましたら、いつでもおっしゃってください。
それでは、今日はこの辺で失礼いたします。