8月12日 金曜日は休診日となります。
こんばんは。大山です。
8月12日 金曜日は休診日となります。
よろしくお願いいたします。
今日の診察時間は日曜日と同じだったので
17時半で最終受付は終了しましたが
その後緊急手術が一件入り
一時間ほど前に手術が終わり、術後の経過を見ながら今に至ります。
緊急手術の内容は、異物誤食による腸閉塞でした。
異物の診断、特に食べたか食べてないかがわからないパターンの診断は結構難しいなと思います。
『食べたかもしれない』というワードが迷いを生じさせます。
頻回嘔吐を認めた時に、異物の誤食というものは鑑別疾患の中に常に入れておかないといけないのですが
動物が言葉を話してくれたら、診断も容易になるのになあといつも思います。
異物の誤食は、レントゲン検査や超音波検査によって診断をつけていくわけですが
どうなんだろう?ということも少なくありません。
明らかな閉塞所見がある時は、ある程度の自信を持って開腹手術を勧めるわけですが
飼い主様に誤食の心当たりがない場合、手術に踏み切るまでに時間がかかってしまうこともあります。
腸に異物が詰まってしまい腸閉塞を来した状態だと
時間が経てば経つほど、腸は圧迫され血流が阻害されることにより
最終的には腸の組織が壊死して、破けてしまいます。
そうすると、腸の中身がお腹の中に漏れてしまい感染性の腹膜炎を引き起こしてしまいます。
腸が破けてから緊急手術に踏み切るのと
腸に異物が詰まってすぐに手術をするのとでは
どちらの予後が良くなるかは想像に難くありません。
もちろん、手術をするまでの時間は短い方が良いに決まっています。
病院できちんと異物を疑うことができ、画像診断によって診断をつけることは大事ではありますが
ご家族が普段どれだけ動物たちを観察しているか?というのも
非常に大事な要素になります。
異物を食べそうな子かどうか?
ここ数日で無くなっているものはないか?など
普段の生活をいかによく観察しているか?ということですね。
もちろん、異物の誤食による腸閉塞は防ぐことのできる病態です。
起こらないに越したことのない病態なので、皆様気をつけましょう。
それでは、今日はこのへんで失礼いたします。