7月28日木曜日の診察時間です。猫ちゃんの呼吸器症状について。静岡市清水区の動物病院、みなとまちアニマルクリニックです。
こんばんは。大山です。
7月28日 木曜日の診察時間です。
午前中は 9時30分 から 12時 まで
午後は 17時 から 20時 まで(受付は診察終了30分まで)となります。
よろしくお願いいたします。
今月のVETERINARY BOARDのテーマは
悩ましい猫の肺炎vs肺水腫vs肺腫瘍なので
今日は猫ちゃんの呼吸症状についてでも簡単に書こうかと思います。
猫ちゃんの呼吸器症状は大きく慢性症状のものと急性症状のものに分かれます。
数週間、数ヶ月前から咳がある、などが慢性症状の代表例でしょうか。
今回はそういうのではなく、急性期の症状
つまり、昨日・今日突然起こり始めた症状
その中でも胸水貯留についてでも書いていきたいと思います。
猫ちゃんの胸水貯留は
呼吸数の増加、口を開けて呼吸をしている、体全体で息をしている、苦しそうなど、あからさまな呼吸器の症状や
食欲・元気の低下など一見呼吸器っぽくない症状で来院される場合もあります。
胸水貯留の診断自体は、胸に超音波検査を実施すれば基本的に診断できるわけですが
胸水貯留を認めると一言で言っても、原因はいくつかあります。
なので、胸水貯留を認めた場合には
呼吸器症状を改善するための治療としての目的と
原因が何なのかを調べるための検査としての目的のために
胸に針を刺して胸水を抜くことから始まります。
猫ちゃんの胸水を認める原因としては
うっ血性心不全(いわゆる心臓病)、腫瘍、膿胸、特発性乳び胸、猫伝染性腹膜炎が挙げられます。
年齢や生活環境などによっても多少異なるかもしれませんが
当院で遭遇する確率が多いのは、うっ血性心不全・腫瘍でしょうか。
どの疾患が原因でもあまり予後が良くないことが多いのですが
早めに発見されるに越したことはありません。
自宅で早めに症状に気づくことができ
動物病院を受診することができるか、がポイントになると思います。
猫ちゃんは基本的にわんちゃんみたいに口を開けて呼吸をすることは多くありません。
猫ちゃんがハアハアと口を開けて呼吸をする時は
激しい運動をした後
過度な緊張・ストレスがある時
どこかが痛い時
心疾患や呼吸器疾患の症状として現れている時
などでしょうか。
猫ちゃんはわんちゃんと違い
ぱっと見の呼吸器症状が非常にわかりにくいのが特徴です。
その中でも口を開けて呼吸をするという行動はわかりやすいものの一つだと思いますので
発見したらぜひ動物病院に相談しましょう。
当院の場合ですと
月に一回ぐらいは胸水を抜く機会があるように思います。
そんなに珍しい病態ではありませんので
猫ちゃんの変化に気づいた時は早めの行動を取ることをお勧めいたします。
それでは、今日はこのへんで失礼いたします。