11月6日土曜日の診察時間です。健康診断について。静岡市清水区の動物病院、みなとまちアニマルクリニックです。
こんばんは。大山です。
11月6日 土曜日の診察時間です。
土曜日は 午前中の 9時30分 から 12時 まで(受付は診察終了30分前まで)となります。
よろしくお願いいたします。
健康診断についてのお問い合わせがあるので
今日はなぜ健康診断をするのか?について書いていこうかと思います。
犬さん・猫さんは僕たちのように言葉で話すことができません。
自分の体調体調不良を家族に伝えることができませんし
ちょっとしんどいから動物病院に行こうかなあ、とはなりません。
しかも、食欲がなくなるなどの症状が出てくるのが
病気自体の末期的な症状であることも多かったりします。
気づいた頃にはもうかなり進行しています、というような具合です。
そうすると、症状が出てからの検査・治療スタートでは
結果的に病気の予後は大きく変わってしまいます。
例えば、多くの猫ちゃんが罹患する可能性のある慢性腎臓病。
これも、尿比重が落ちてきた段階(尿が薄くなってきた段階)で気づくのと
食欲が落ちてきた段階で気づくのでは
生存期間に差が出ることが多いように感じます。
ただ、尿比重の低下なんて
普通に一緒に暮らしているだけだとなかなか気づかないですよね?
そこで健康診断というものの意味が出てくるのだと思います。
家で見ているだけでは見つけることのできない身体の中の変化にいち早く気づいてあげる。
治療が必要なのであれば、早期に治療介入をしてあげる。
現段階で、治療介入が必要なかったとしても
その疾病予備軍だという認識のもと、定期的な検査をしようという意識につながる。
そんなメリットがあるのではないかな、と思います。
あと、健康診断のメリットを挙げるとすれば
こちらは比較的若齢の子達に当てはまると思いますが
健康な時のデータをその動物病院に残しておくということができると思います。
犬さん・猫さんの検査データって結構ばらつきがあるんです。
その子の個性とでも言いましょうか。
例えば、猫ちゃんの白血球数なんかは結構バラバラで
元々かなり低い数値の子もいらっしゃいます。
そういった子で、何か体調不良で血液検査をしたとします。
結果として白血球数が正常よりも低いです。
これは健康な時から正常なのか?今回の体調不良と関連しているのか?
なかなか判断に迷う時も実際に存在します。
普段から健康診断をすることで
健康時のデータを病院に残しておくことのメリットというのはそういう時に発揮されるんじゃないかと思います。
ワクチン接種の時の体温測定や心拍数測定なんかと一緒ですね。
健康な時の情報って実はものすごく大事なんです。
なので、今何も症状がない健康な時こそ、健康診断をする意味があるのかもしれません。
と、上記のような健康診断のメリットを書いてみましたが
ここで、よく聞かれるのが
どのくらいの頻度でやったらいいですか?という質問です。
正直、これはものすごく難しい問題です。
わんちゃんやねこちゃんは人間と比較すると年を取るスピードがおおよそ4倍早いとされています。
わんちゃん・ねこちゃんの3ヶ月が人間でいうところの1年に相当する感じですね。
じゃあ、人間が健康診断を1年に1回推奨されるのであれば
そのまま当てはめるなら3ヶ月に1回ということになるのかもしれませんが
健康な若い子で、そこまでの検査頻度は必要ないような気もします。
ただ、何か病気を抱えている子のモニタリング期間としては
1ヶ月から3ヶ月の期間というのが多いように感じますし
病気の種類や状態によっては1〜2週間での定期チェックが必要なことも多いです。
大事なのは、その子の状態に合わせて適切な期間を選択することなんだと思います。
動物病院によって1年に一回の健康診断を勧めているところと
半年に一回の検査を勧めているところがあったりでバラバラなように
それにはきちんとした答えはないのかなと思います。
こんなことを言ったら身も蓋もないのかもしれませんが
おそらく健康診断だけで全ての病気を早期発見することは不可能で
やはり、日常のご家庭での様子をきちんと把握していただくというのも大事なのだと思います。
そこで、何か違和感があれば動物病院に相談していただくことは
病気の早期発見にはかなり寄与しているのではないかなと思います。
なので、僕の中での一つの結論としては
半年から1年に一回の健康診断と、日常の家での観察を組み合わせていただくことで
病気の早期発見の確率はかなり上がるのではないかということです。
健康診断の頻度に関しては
動物病院にて直接相談していただければと思います。
当院では、一言で健康診断と言っても
その子によって必要だろうと思われる検査項目を相談させていただいた上で
健康診断をさせていただいております。
例えば、同じ年齢のわんちゃんであったとしても
犬種によって将来罹りやすい病気に差があります。
そういったことも踏まえた上で、可能な限りオーダーメイドな健康診断をさせていただきたいなと考えています。
なので、よくある健康診断パックみたいなのはないのですが
何を検査したらいいのかわからないよー、という方は
病院にて相談させていただければと思います。
よろしくお願いいたします。
それでは、今日はこのへんで。