10月19日火曜日の診察時間です。犬さん・猫さんの飲水量測定、多飲多尿という症状について。静岡市清水区の動物病院、みなとまちアニマルクリニックです。
こんばんは。大山です。
10月19日 火曜日の診察時間です。
午前中は 9時30分 から 12時 から
午後は 17時 から 20時まで(受付は診察終了30分まで)となります。
よろしくお願いいたします。
ここ数日、ホームページ大変でしたね、というお声をちょくちょく頂きます。
意外とこのブログを読んでいただいている方が多くいらっしゃるのだな、と
今日も頑張ろうって思えます。
ブログ読んでますのお声は、恥ずかしい気持ちもありますが
すごくモチベーションになっています。いつもありがとうございます。
僕が新卒で獣医師として働き始めた頃には
あまり見かけなかったように思うのですが
最近、お家のわんちゃん・ねこちゃんの体調に関わることを
詳細にノートに記録されている患者様が増えてきたなあ、と感じます。
食欲、活動性、体重、嘔吐・下痢の有無、飲水量、尿量などなど
時には、獣医師・動物看護師顔負けの看護記録をつけてらっしゃる方も増えてきているように思います。
獣医師が診察する上で
今までの経過というものは、非常に大事な情報の一つでして
一言で食欲が最近落ちてきた、と言われるよりも
一ヶ月前から徐々に落ちてきて、通常時の30%ぐらいにまで減ってきており
体重も多い時から比べると15%程度落ちています
という情報を頂ける方がより診断に近づくまでのスピードは上がるように思います。
人間の記憶というものは至極曖昧なものでして
ノートに記載することで、ある意味客観性のあるデータとなり
診察がすごくスムーズに進むことも多いように感じます。
言葉を話すことのできない動物というものを対象にする動物医療である以上
そこに飼い主様のご協力を頂けるかどうかで、得られる結果は大きく異なるように思います。
そんな、日頃から気にかけて頂けると、早期の診断・治療介入に繋がる可能性のある情報の一つとして
犬さん・猫さんの飲水量が挙げられます。
たくさんお水を飲んでたくさん排尿する症状を多飲多尿と呼びますが
尿量を測定することはなかなか難しかったりもしますので
僕たちは飲水量を飼い主様に聞く場面は多いです。
一般的には、100ml/kg/day以上(1日に体重1kgあたり100ml以上)の水を飲むと多飲とされております。
ですので、5kgのわんちゃんなら500mlのペットボトル一本が24時間でなくなると多いということになります。
もちろん、これは食べているフードがドライフードかウェットフードかによっても
多少解釈の仕方に違いが出るかと思いますので
あくまでも目安の数値と考えていただく方がいいかもしれません。
飲水量の絶対値が大事というよりも
どちらかというと経過も大切でありまして
今までは大体200mlぐらいしか飲まなかったのに
最近は400ml近く飲むことも多いなあ、とか
そのような変化にいかに早く気付けるかがポイントになるということです。
普段から、その子の飲水量は大体このくらいかな、という目安を把握しておくことが大事ということですね。
では、なぜ、飲水量が増えるといけないのかというと
犬さん・猫さんが多飲多尿を症状として示す場合に、その裏に病気が隠れていることも多いからです。
代表的なのが
わんちゃんだと、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)、慢性腎臓病、糖尿病、子宮蓄膿症など
ねこちゃんだと、慢性腎臓病、甲状腺機能亢進症、糖尿病、高カルシウム血症などが挙げられます。
その他にも色々と病気が挙げられるのですが
どんな病気においても早期発見するに越したことはありません。
治療介入するにしろ、しないにしろ
その子がどんな病気を持っているのかを把握しておくだけでも
今後起こりうる事象に対して、予め準備できることもあります。
大切なのは早く気づいてあげることだと思います。
最近、お水を飲む量が増えたなあ、とか
おしっこの量が増えて、色が薄くなった気がするなあ、とか
気になる症状がある方は、動物病院への受診をお勧めいたします。
まずは、尿検査をしていただくだけでも
尿比重が低くなっていないか?
尿タンパクが出ていないか?などがわかりますし
もしかしたら糖尿病を発見できるかもしれません。
実際に食欲が落ちたり、体重が落ちてしまったり
嘔吐などの症状が出てからでは、病気がかなり進行しているケースも多いです。
早め早めの発見・検査・治療介入がその子の予後を変えることも多いです。
犬さん・猫さんの飲水量
一度測ってみてはいかがでしょうか?
気になる方は、病院間でお越しいただければと思います。
それでは、今日はこのへんで。