抗がん剤治療のなんとなくな負のイメージ
昨日、インスタグラムで
余命二ヶ月と宣告されたリンパ腫のわんちゃんの動画が流れてきました。
リンパ腫と診断されてからも抗がん剤は使わずに
食事療法で明るく生きていこう!みたいなメッセージ性のある動画なのかなと
僕は解釈して、それを賞賛するコメントや応援コメントが多いのを見て
なんとなくもやもやしたのですが、うーん、どうなんでしょう。
そもそも診断時に余命が2ヶ月という宣告には、少し違和感がありますが
そこらへんは担当した獣医さんの説明の仕方だったりもするんでしょうかね。
抗がん剤による治療、と聞くと
どうしても嫌なイメージを抱いてしまいますし
そこまでしんどい思いをしてまで、長生きさせたくないという方もいらっしゃると思います。
それもあってか、動物病院側・獣医師側も
悪性腫瘍に対する化学療法に対して消極的になる状況も少なくないみたいで。
動画にあったわんちゃんのリンパ腫診断時の余命2ヶ月という表現も
そういったインフォームから来てるのかなあと邪推してみたり。。。
抗がん剤による治療は選択せず自然に任せました、みたいな投稿は
なぜか賞賛されたりするのに
抗がん剤治療を頑張ってます、という投稿には
応援コメントもあるものの
犬猫さんにそこまでしなくても・・・みたいなコメントがついてしまうのは
なんでなんでしょうね。
僕が見かけたのがたまたまそういうものだったのかもしれませんが
どっちの選択を取ったとしても
それはそれでご家族が考えたことだと思うので尊重してもらえるとありがたいなと思うわけですが
なんだか難しいですね。
僕個人的には
自分の家の子がリンパ腫になれば積極的に抗がん剤治療を進めていくと思います。
どうしても副作用の悪いイメージがあったり
抗がん剤をしたって結局はそんなに長生きできないんでしょ?という意見もあったりで
あんまり良いイメージを抱かれないかもしれないですが
僕の印象では
抗がん剤治療をやった末に亡くなる子の方が
抗がん剤を選択しなかった子よりも苦しい時間が短いように感じていますし
抗がん剤をやって良かったなと感じることの方が圧倒的に多いので
自分が患者さんの立場になってもやるかなって思います。
事実として
副作用に苦しむ子がいるのは確かですし
余命二ヶ月だったものが一年に延びたとしても、大した効果がないと感じる人もいるとは思います。
でも、12歳のわんちゃんの一年って結構貴重な気もするんですが
どうなんでしょうかね。
当院では、日々、抗がん剤治療を実施して
リンパ腫と戦っておられる犬猫さんとそのご家族も少なくないので
そういう選択肢そ選んだ患者さんに対しても
素直に応援してくれたら嬉しいなって思っています。
まあ、僕は動物病院で働く獣医師でありまして
医療を施す側の人間なわけなので
そっちの肩を持ちたくなるのかもしれないですが
別に自然療法とか食事療法とかだけで癌と戦うのも全然ありだと思っていますし
何もしない、というのも選択肢の一つだとは思っています。
それと同じように抗がん剤治療を選択するっていうのも一つの選択肢なんだよって。
誰かの行動や選択を否定的に捉えるんではなく
みんなが一定、お互いを尊重できるような世の中だったら
生きやすいのになって思った感じです。
ダラダラと書いていたら収拾がつかなくなってきましたので
終わりにしますが
とりあえず、僕は抗がん剤でリンパ腫と戦う獣医師でありたいと思います。
それでは。