水をたくさん飲む・尿の量が多い時に考えること
明日は福間先生による泌尿器の腫瘍をテーマにしたセミナーですが
その次の回、9月の第一回の僕が担当するセミナーのテーマは『多飲多尿』です。
文字通り、水をたくさん飲んで、尿をたくさんする状態のことを指す症状ですね。
この多飲多尿という症状は
糖尿病、腎疾患、子宮蓄膿症、高カルシウム血症、クッシング症候群、肝疾患、尿崩症など
様々な疾患を疑うきっかけとなる臨床徴候でもあるため、非常に重要です。
そもそも多飲多尿って
どのくらい水を飲んで、どのくらい尿が出れば疑われるのか、っていうのは
以前にも書いたかもしれません。
書籍にもよって差はある気がしていますが
今僕が読んでいるものには
犬さんの飲水量で90-100ml/kg/day 、猫さんの飲水量で50ml/kg/dayの場合に
多飲と判断されることが多いと書かれてあります。
ちなみに、犬猫さん共に50ml/kg/day以上の尿量で多尿が疑われるとも書かれてあります。
ただ、この飲水量には個体差もあり
環境温度、運動量、食事内容、ドライフードの摂取、下痢や嘔吐などの消化器症状、薬物投与などによっても
変動するとされているため
一回の問診だけで多飲多尿と決めつけず
必要に応じて24時間の飲水量を測定してもらうことが重要とも言われています。
多飲多尿のメカニズムは大きく次の4つの機序に分けられるとされています。
・浸透圧利尿
・バソプレシンの欠乏
・バソプレシンに対する反応性低下
・原発性多飲
ここらへんの詳細はセミナーでお話ししたいなあって考えています。
どうしても文字だけの羅列だとなかなかわかりにくい部分もあると思うので。
ちなみに慢性腎臓病も多飲多尿になりますが
どの機序にあてはまるの?ってなるじゃないですか?
慢性腎臓病にみられる多尿には、浸透圧利尿が関与しているとされています。
浸透圧利尿って言ったら糖尿病じゃないの?ってなる人もいるかもしれませんが
慢性腎臓病になると
機能するネフロン数が減少し、残存するネフロンあたりの濾過量や溶質の負荷が増えるため
結果として尿細管で再吸収しきれなかった溶質が増え、尿量が増加すると考えられています。
溶質の浸透圧に引っ張られてしまうわけですね。
多飲多尿の症状は
お家で気づくことのできる症状の一つでもありますので
日頃から、うちの子はどのくらいの水を飲むのかなあと
気にかけてもらうのは大事なポイントかもしれません。
参考になりましたら幸いです。
それでは。僕は今からCardio Night Live Day4に参加してまいります。