シグナリング理論
シグナリング理論っていうのは
売り手側と買い手側が得られる情報に差があるような
いわゆる情報の非対称性がある状況で
情報を持つ側がコストを払って『シグナル』を発信し
情報を持たない側に、自身の価値や特性などを伝える経済学における理論だそうです。
動物医療という世界は
動物病院で提供している動物医療の良し悪しが
患者様には伝わらないという意味で、めちゃくちゃ非対称性な世界ということですね。
僕が所属している循環器の先生のFacebookの中で
動物医療におけるシグナリング理論について書かれてありました。
そこでは、認定医や専門医などの資格が
いわゆる『シグナル』として機能し
シグナルを持たない獣医師や動物病院は
買い手である患者さんに対して実力を示すことができない
というニュアンスのお話でした。
先日も書きましたが
『うちは循環器が得意です』ってホームページやSNSに書いているだけの動物病院よりも
循環器認定医の先生方の方が循環器に関して実力が上であることの方が多いと思いますし
患者さんに対して、一定以上の実力を示していると思います。
その点に関しては確かにそうだとは思うのですが
ただ、認定医資格によって取得難易度も変わってきますし
どの資格に関しても得ることだと思いますが
認定医を持っている=その分野に関する実力があるという式が成立するかってなったら
微妙な部分もあると、僕は思っています。
もちろん、どの資格も取るのに一定の時間や費用がかかるので意味はあるとは思いますよ。
その前提の元、書いてます。
麻酔の認定医の資格持ってるからって
実力を示すことができているとも、僕の麻酔がすごいとは思ってないですし
今月の試験に合格して腎臓の認定医を正式に取得したからといって
腎臓病の診断・治療に特別優れているという証明にはならないと思っています。¥
大事なのは
資格を得てからどういう風に診察を続けているのか、だったりするのかなあと
個人的には思うわけなんですが
僕がそんな偉そうなことを長々と書ける立場でもないので
このへんにしておきます。
でも、患者さんからしたら
ホームページに○○学会の認定医資格保有って書いてるから
その分野に強いって思って診察を受けたのに
実際はそんなことなかった、みたいなことがあったら
じゃあ、どうしたらいいの??ってなっちゃうなあと思ったり。。。
認定医を標榜するというのは
実力を示していることでもあるのかもしれませんが
その一方で、一定の責任を負うものと僕は思います。
できないのにできます、は詐欺に近いと思いますし
すごくないのにすごいと広告宣伝するのもそうだと思っています。
特に動物病院なんて、扱う分野が医療なわけだから
その嘘は、時に誰かの命を奪うことにつながります。
うちもブログなりホームページなりSNSなりで宣伝している立場ではありますので
その辺りには十分に気をつけたいと考えています。
過大広告には気をつけないといけませんが
1番の問題は、患者さんからその広告が過大なのか否かの判断がつかないことかなと。
どうすればいいかの答えはわかりません。すみません。
結局、認定医・専門医の資格があったとしても
情報の非対称性自体が解消するわけではないのかなあって思っています。
それでは。今日はこのへんで。