アレルギー検査の意義
アレルギー検査の結果を診察の際に持ってきていただいたり
アレルギー検査をしてほしいんですけど・・・的な相談を受けるので
せっかくなら少し書いておこうかと。
threadsの方(https://www.threads.com/@ai_veterinarian?hl=ja)でも
noteの方(https://note.com/ai_veterinarian/n/nc7e8f7421d7b?app_launch=false)でも
書いておりますので、よろしければ。
フィラリアの薬の説明の時だったり
フードの話をする時なんかによく言われることですが
『うちの子、前にアレルギー検査をしてもらった時に
◯◯に陽性が出てしまったんで、◯◯は食べられないんです』っていう一言。
基本的にこれはほとんどのケースで、間違っていることが多いです。

ここにも書かれてありますが
食事が原因となる消化器症状や皮膚症状。
それを診断していくときに、アレルギー検査を用いることは推奨されておりません。
基本的には、除去食と食物負荷試験がゴールドスタンダードです。
今日再診にいらした2歳の柴犬さんは
食欲元気がありますが、今年に入ってから2週間以上毎日嘔吐症状がありました。
血液検査でも嘔吐の原因になるようなものも見つかりませんし
超音波検査でもあきらかな異常はありません。
元気はあるし、食欲もあるし、体重の減少とかはないけど
毎日吐いてしまいます。
慢性炎症性腸症のお話をさせていただき
わんちゃんの全身状態的に時間的猶予はありそうだったので
除去食試験を実施するために、加水分解食を試すこととしました。
そうした途端、制吐剤の類などは一切飲まなくても
嘔吐がピタッと止まりました。
これだけでも、食事反応性の腸症と言えるのかもしれませんが
確定診断をするのであれば
以前のフードにもう一度戻し
嘔吐がまた再燃するかどうかをみることになり
これがいわゆる食物負荷試験となるのですが
ちょっと可哀想なのでこの子は試しておりません。
食物アレルギーの診断ってこんな感じです。
例えば、ここでアレルギー検査をやりましょう、ってなって
魚とか鶏肉とか何かしら陽性が出たから
それらが入ってない食事にしてみて・・・ってなると
一発目でバチッと当たれば良いのかもしれませんが
いくつもフードを試さないといけなくなったり・・・
結局、先程の加水分解食を使うことになったり。
それだったら最初から
このフードで吐くんだったら食物アレルギーはないね、って言えるフードを
二種類ぐらい試していく方が
時間的にも費用的にも効率的だと思います。
アレルギー検査って検査会社さんにもよりますが、結構な費用がかかりますしね。
そんなわけで
当院では基本的に病院側からアレルギー検査を勧める場面はありませんし
アレルギー検査の結果って時間経過とともに変わったりもするので
過去の他院様での検査結果も話半分で考えています。
アレルギー検査に対する考え方は
その動物病院や獣医によっても変わるところかと思います。
僕は基本的に信用しておりませんし
現代の動物医療ではあまり推奨されていない流れにはなっているとは考えています。
ただ、近くの動物病院さんではみんなに実施していたりするところもあります。
なので、ご自身の考え方に合う動物病院さんを探される方が良いかと思います。
それでは、今日はこのへんで。