猫さんの胆管閉塞
今日あった嬉しかったこと。
ここ最近数日診察させていただいているモコちゃんが
院内でお預かり中にドライフードをすごい勢いで食べてくれたことです。
やっぱ犬猫さんを何かを食べてくれる姿というものは見ていて飽きません。
ずっと食べてなかった子や生死を彷徨っていたような子であれば
もうそこには感動すら生まれます。
引き続きその子の治療にはあたりたいと思います。
話は変わり、そんな感じで最近嬉しかったことでも共有しようかと。
11月23日に、頻回の嘔吐と食欲廃絶を主訴に来院された猫さんがいらっしゃいました。
身体検査の中で、耳も目も真っ黄色なのが一目瞭然。
すぐに血液検査と腹部エコーをさせていただきました。
診断は、胆嚢炎と胆石による胆管閉塞。
黄疸は閉塞性黄疸だったわけですね。
この日のビリルビンは28.9mg/dl(参考基準値は0.5以下ぐらい)でした。
なかなかにやばい状況です。
ここですぐに外科をすべきか、内科的な治療を試すべきか
どこまで内科で粘ってみるべきか
その判断が難しいな、といつも悩みます。
結果的に、この子は内科治療を粘ってみることになり

ビリルビンは一時的に33mg/dlを超えましたが
最初の日から1週間で、2.7mg/dlまで下がりました。
数値はまだ高いものの
ご本人の元気食欲もすっかり元通りという感じでありました。
明日、再診予定です。
内科的に病態を改善させられたことはもちろん嬉しいわけですが
僕的には、今回この子のコレステロール値をモニタリングできていたところが
自分的にはナイスだなと思える点でありまして。
初日から翌日にかけてビリルビンの数値は上昇しています。
エコーでは、前日と比較し大きく変わりがないように思えました。
これだけだと内科的な反応がないので、外科かなあ、となるわけですし
実際、その準備も同時にしておりました。
ただ、コレステロールの値がちょっと下がっていたのと
本人の状態がなんとなく上向きに見えたので
ご家族と相談し、もう1日内科的に粘ることにしました。
すると、翌日はビリルビンが少し下がり、コレステロールもまたさらに下がり
といった具合になりまして
これなら内科的にいけるかな?となり
実際に強制給餌であげた食事を吐くこともなく
ご本人の状態は良くなってきているように見えました。
結果論かもしれませんし
コレステロールだけで判断はできないとは思いますが
改善してくれたので、今回は外科を選択しなくてよかったなあと思います。
ただ、何より良かったと感じたのは
ご家族がものすごく熱心な方な上に、病院のことをすごく信頼してくださっておりまして
僕、このお家の猫さんはすでに3人見送っているんですけれども
胸水を連日抜いたこともありますし
外科的な対応を取り、その後抗がん剤治療を続けていた子もいます。
今回の猫さんに関しても
こちらが手術しましょう、と提案すれば
おそらく二つ返事で、わかりましたー、とおっしゃっていただけたと思います。
そういう関係性が築けているからこそ
こちらが何で悩んでいるかを共有できますし
どのくらいのリスクだったら許容するかなどの細かい部分の擦り合わせも可能になります。
何で同じ家にばかり、珍しい病気の子が連発するのだろう、と
やや呪いたくなることもありますけれども
今まで色んな経緯があることによって
それだけご家族様と病院との関係性も強固なものになるのかなと思いました。
そんなことを考えさせてくれた
胆管閉塞の猫さんのお話でした。
それでは今日はこのへんで失礼いたします。