明日の約束
まだ勤務医1年目とか2年目の頃
当時の院長から教わったこと。
『再診日は必ず設定するようにしなさい』
再診日を設定してもう一度診察させてもらわないと
自分が考えた臨床推論だったり
自分が行った治療だったりの結果がわからないから
臨床家として成長できないよ、って言われました。
確かに、その後の経過がわからないと
自分の考えや治療方針が合っているのか間違っているのか正解がわかりませんし
改良・改善しようにも
実際どうだったのかがわからないと
どう変えていけば良いかもわからないので、進歩できません。
今では臨床経験も10年を超え
当時よりはある程度、先を見据えた診療というものができるようになりましたし
良くなった時に診察させてもらうのも、なんだか申し訳ないなと思うので
あの頃よりは再診日を設定すること機会は少し減ったように思います。
ただ、そういう教えもあったので
今でも必要だと判断した時には
次、1週間後から10日後あたりで診せてもらうことは可能ですか?とか
場合によっては、今日の午後もう一度とか、明日もう一度診せてもらえませんか?
とお願いしています。
そんなこんなで
僕は今まで、再診日の設定って
医療を提供する側のためにやっているものかなって考えていました。
診察している獣医が、このくらいの期間経過した後にどうなったかを確認したいから
再診に来てもらう
そんな感じに捉えておりました。
でも、なんだか違う意味もあるみたいです。
静岡で働くようになって
重症な子達や末期的な病状の犬猫さんたちの診察をさせていただく機会が増えて
新しく知ったこと・感じたことになりますが
『明日もまた診せてもらえますか?』と質問した際に
『明日も来て良いんですか?』とおっしゃられる方がいらっしゃいます。
しかも1人や2人じゃありませんでした。
よくよくお話を聞いてみると
前の動物病院さんでは
『次いつ来てください』的な指示がなかった、と。
こちらから、次いつ来たら良いですか?と聞くと
ちょっと嫌そうな顔をされて、食欲が落ちてきたらで良いよ
的な感じで返されたりすることもあったそう。
病状が末期であればあるほど
再診日がない=見捨てられた、と感じるご家族様も多いということを知りました。
獣医側・病院側としては
連日、動物病院に連れてきてもらうこと自体、少し申し訳なく感じてしまう部分もあるのですが
明日の約束、次の約束ができる、ということは
その子の未来を諦めていない、という風にご家族にとっては映るのかもしれません。
もちろん、動物病院に通院するということ自体
大変なことが多いということはある程度理解しているつもりではあるので
どうするかはその都度、ご相談させていただきますし
最期の時間は家族と一緒にお家で、という思いも強いですし
無闇矢鱈に命を引き延ばすだけの医療行為は避けたいとも思っています。
それでも
ご家族様が少なからず希望を抱いて病院に来てくださるのであれば
こちらから未来を諦めてしまうような診療はできるだけしたくないなって思っています。
今日はそんなお話でした。おしまい。
病気の時、頼りになるのは病院です。
なので、「明日の約束」は、家族の安心感につながっていると思いました。
いつもうちの子達の事を考えて、丁寧に対応していただいています。感謝です!
>大嶋様
お世話になります。
こちらこそいつもありがとうございます。
動物病院は不安を抱えて来院されるご家族様が多いので
そのご不安をできる限り安心感へと変えていくのが僕らの仕事かなと思います。
そうなれるように日々頑張りたいと思います。