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動物病院に犬猫さんを連れていく患者さんが

その病院に満足できるかどうか、というのは

病院に行く前に抱いていた不安や疑問・質問なんかに対して

きちんと病院側が答えてくれたかどうか

その答えに納得できるかどうか、なのかなと思います。

なので、医療的な行為が

医学的に正しいのかどうかというよりは

その治療選択についての獣医師の説明に

納得できるか否かの方が

結局は患者さんにとっての満足度に繋がるのかな、と。

いや、もちろん

動物病院も獣医師法という法律の下で診療行為を行う機関なので

医学的に正しいことをやるべきなんだと思います。

ですが

必要のない薬を何年も飲み続けてしまったり

獣医師の薦めるままに必要のない検査を実施してしまったりして

結果的に大切な動物たちに負担を強いることになってしまう

そういう状況をセカンドオピニオンの子の診察なんかで

僕らが毎日のように目にしているという事実を踏まえると

医学的な正しさよりも

獣医さんに説得力がある方が

患者さんにとっては好ましいのかなあ、とか思ったり。

そりゃあ

話も聞いてくれて、説明も上手でわかりやすくて

しかも医学的な知識もあって、医療の腕も完璧！みたいな

そういう獣医さんが良いとは思うんですけど

医学的に正しいけどコミュ障獣医さん　vs 　べしゃりに長けた獣医さん

だと、後者の方が患者さん的には満足度高めなんじゃないかなと。

難しいですね。

医療的な知識であったり技術であったりとかって

書籍やセミナーや学会なんかで学ぶことは簡単にできますし

なんなら今は動画商材が溢れておりますので

毎日のように勉強することだって可能です。

海外論文を読むのだって

AIや翻訳サイトを頼れば

かなり正確に迅速になりました。

そういうことのインプットはいくらでもできる時代です。

知識量とか技術量とかでは

なかなか差がつきにくい時代なのかもしれません。

一方で

患者さんが何を考えていらっしゃって

どういう風に治療を進めていけば良いかを

どうやって引き出すか？

どのように説明したり、提案すれば

動物もご家族も幸せな診療ができるのか？

そういうことはなかなか学ぶことはできません。

言葉で伝えることも難しいような気がします。

幸いにも

自分自身は、どちらかというと人の機微に気付きやすいみたいで

患者さんと取るコミュニケーションにおいてはちょっと自信があるかもしれません。

基本的にコミュ障ですし、根暗な人間な方だと思いますが

混合ワクチンを打つ診察とかであっても

比較的満足していただきやすい診察ができているんじゃないかなって思っています。

ただ、自分がそう思っているだけだったら笑えませんが。。。

何事も正直に誠実に向き合うことが

診察する上でのコツみたいなもんなのかなと思ったりもしますが

なかなかそれを人に伝えるのは難しいよなあ、と感じます。

結局、人に伝えるという能力があるのか、ないのかわかりませんが

どうにかこの診療スタイルみたいなものを

伝えられるようにならないとなあ、と。

どうしたら良いんでしょうかね。

それでは。