動物医療は誰のため
今日は朝一で僕が診ていた子が亡くなったというご報告を受けました。
手術するのが正しかったのかどうか
未だに悩んでいます。
午後の診察では
どこまで医療行為を施してあげるのがこの子のためなのか
お母さんと一緒に悩みながら相談させていただく機会もありました。
結局、今も何が正しいのか答えはわかりません。
ずっと悩んでいます。
診察の最後に
先日亡くなった猫さんのご家族様がご挨拶に来てくださいました。
最期の瞬間をご家族の元で看取ることができ
動画やお写真で拝見する限りですと
猫さんもどこか安心しきったご様子で逝ったように見えました。
色々な考えが頭の中をぐるぐると回る
そんな一日だった気がします。
結局何が正しい答えなのかは全然わかりません。
動物医療って誰のためにあるんでしょうね。
動物のため?家族のため?動物医療従事者のため?
何なんでしょう。
積極的な医療を動物たちに提供しようとすればするほど
本当にこれはこの子のためになっているんだろうか?という
ご家族の葛藤は増えるような気もしています。
獣医も本当にこの子のためになったんだろうか?という悩みに苛まれることもあるかもしれません。
動物たちと意思疎通が取れれば
どうする?この治療やりたい?
今お腹空いてる?口元にご飯持っていってあげようか?と直接問えるわけですが
そんなことできないから余計に悩みます。
これは私の自己満足なのよ、と開き直れる人はそんなに悩まないのかもしれませんが
僕の経験上、日本人は悩む人が多い気がします。
というよりも自分自身が悩むので
患者さんも一緒に悩んじゃうのかもしれません。それはすみません。
僕はどっちかというと色々と徹底的にやってあげたい派の獣医なのかなって思いますし
患者さんと悩みを共有する時は
自分はそういう人間なんで、と正直にお話しします。
でも、それが正しいかどうかはわかりません、とも伝えます。
これ以上は医療行為をやらないで、ただ傍にいてあげることにします、という方のお考えも
ものすごく共感できることも多いですし
どれだけ考えても本当にわかんないので正直に伝えます。
動物たちにとって何が良いのかはマジでわかんないんです。
一日でも長く生きてほしいという
医療従事者側やご家族の自己満足でしか
得られないものがあるということも知っていますが
頑張れば必ず報われるというわけではないのと同じで
それは全員が享受できるというわけではないということもわかっています。
『諦めない動物医療』と銘打って
この動物病院をやっておりますが
命は有限であるということは皆んなわかっているわけで
どこかで線を引かないということも理解しています。
それを無視しちゃったら本当に自己満だけの獣医になっちゃうんで
そうはなりたくありません。
でも、どうしたい?と直接動物たちに聞くことができないから
どこに線があるかはわからず
結局ずっと悩み続けるのかなって思います。
なんかはっきりしない人間ですみません。
もうちょっとバシッと患者さんに言える人間の方が
ご家族の悩みは少なくなる気はするんですけどね。。
今のところ
そんな風に言える獣医に僕はなれそうにないので
当分はご家族と一緒に悩むことになるんだろうなと思います。
ほんとすみません。よろしければお付き合いください。