セルフデスカンファレンス
デスカンファレンスとは
患者様が亡くなった後に
医療スタッフ間で行われる会議のことで
看護分野や介護分野においても行われるものです。
亡くなった患者様におけるケアを振り返ることで
次の患者様へのケアをより良いものにしていこうという目的から実施されます。
当院でも
毎月のように亡くなる患者様はいらっしゃいますし
たとえ患者様は満足されていたとしても
僕自身が100%納得・満足のゆく形で最期を迎えさせてあげられることって
なかなか難しいものでもありますので
どんな子の最期においても後悔は尽きないわけであります。
そんな時は
自分の頭の中で、このデスカンファが始まります。
基本的には、大山という人間のことを絶対的に間違っていると批判してくる自分が
この時の治療はもっとこうした方が良かったんじゃないか?と
色々と指摘をしてきます。
その指摘に対する反論や説明を繰り返していくことで
自分自身の中で
次、同じ病気で同じ状態の子が来た時に
もっとやれることがないか?という答えを探していきます。
基本的には、どんな子にでも
可能な限り一番良い形というものを提供しようとしているつもりなので
なかなか、もっと良い改善策など見つかるものではないのですが
それでも、より良い策はないか?って
考えることはすごく大事だと思うんですよね。
常日頃から、ずっと頭を悩ませておくことで
セミナーを聞いた時だったり、書籍を読んでいた時だったり
はたまた誰かと全く関係のない話をしている時だったり、とかに
新しいアイデアがふわっと降りてくることが多いです。
だから、やっぱり振り返ることって大事だなって思います。
自分自身の失敗だったり後悔だったりに対して
本当はあんまり目を向けたくはないですし
可能なら逃げ続けたい気持ちもあります。
それでも、あの時のことがあったから
今この目の前の子を助けることができる、という場面は結構あるんですよね。
経験値ってそういうことなんだと思います。
せっかく命を預けてもらって
全力でやりたいようにさせてもらっているわけなので
亡くなったからといって、その後振り返りもしないのは
その子にとってもご家族にとっても失礼なわけで
やっぱりそこは次に活かすべきだと思います。
だから、小動物臨床の獣医師はみんな毎日頭を悩ませているんでしょうし
悩み続けるのがこの獣医師という仕事なのだと思います。
それでは、今日はこの辺で失礼いたします。