新しい情報を得ること
今日はブルドッグさんの短頭種気道症候群の手術でした。
当院が麻酔で推しているからなのか
短頭種さんがお家にいる人の中で
ちょっとした話題になる動物病院になっているらしいです。
僕としては、どんだけ気をつけていても
ご本人の興奮だったりで病態が悪化してしまうリスクもゼロではないですし
どうしても術後に喉頭だったり咽頭だったりが腫れることもあるので
術後も気持ち的に落ち着くことのない手術なので
正直あんまり麻酔をかけたくない手術の類にはなります。
特に、若い頃にやる症状が出始めの手術だったら良いのですが
今回のように、呼吸する際にガーガーと音が鳴る期間がそれなりに長かった子は
それだけ腫れていることも多くて、切除する部分も大きくなり
術後の炎症もひどくなり、喉が腫れるリスクも上がります。
そうすると余計に
麻酔をかける導入時と、手術が終わってからの術後管理に精神が削られます。
そんな中、今回は新しい試みとして
術後の咽頭とか喉頭の腫れに対して効果があるんじゃないかって
言われる方法にチャレンジしてみました。
この方法は、当院が入っているVESの症例検討の中で
とある先生が勉強会の中でそういう発表をみました、というもので
その情報を聞いた時から、次やる時はやってみようと前々から思っていたものでした。
で、今日の手術です。
術前のレントゲン的に、軟口蓋はめちゃくちゃ腫れていて
手術で切除するの大変そうだなあという印象でした。
案の定、結構大変な感じでありましたが
術後の新たな試みのおかげなのか
それとももっちーの手術が良かったのか。
抜管直後はヒヤヒヤしておりましたが
術後の状態としては、今までで一番良かったように思います。
当たり前かもしれませんが
新しい情報を色々な形で得ることって
めちゃくちゃ大事なんですね。
今日改めてそう感じました。
先日、もっちーがアメブロの中(https://ameblo.jp/minatomati9582/entry-12865813663.html)で
学会に行くことについて書いておりましたが
僕の中では
勉強しない小動物臨床の獣医師は獣医師とは呼べないと思っています。
ただの動物が普通の人よりも好きなおっちゃんとかおばちゃんとかそういうイメージです。
最近は熱心に勉強している患者様が増えてきておりますので
下手したら患者様の方が知識の面で上をいくことも少なくないように思います。
学会に行っているから良いのかって言われれば、そうではないですが
学会に行ってない人よりはマシだと思います。
医療雑誌を購読しているから良いのかって言われれば、そうではないですが
読んでない人よりはマシだと思います。
静岡市の動物病院の先生は
学会に行かないことで有名だみたいな感じで
薬品会社の人、何人かには言われましたが
うちみたいな弱小動物病院が台頭できているということ自体が
その証左なのかもしれません。
ただ当たり前のように医療雑誌を読んで
学会とか勉強会に参加して
毎日オンラインセミナーを聴いて
それらで学んだことを明日からの臨床にすぐに導入していくだけで
なんとなく評判が良くなって
徐々に患者様が増えてくきてくれているわけですから
他の業種の方からしたら、こんなにイージーな環境はないのかもしれません。
でも、そういう環境にあぐらをかいて、調子に乗っていると
本当に足元を掬われかねないとは思いますので
同じ地域にめちゃくちゃ勉強熱心な獣医さん集団みたいな
そんな強そうな動物病院ができたりしないかなあと
僕は密かに期待しているのですが
なんかそういう雰囲気は全くなさそうで。
自分たちの動物病院に新しい獣医さんが増えないんだったら
地域に強い動物病院がどんどん増えてくれば
地域医療は発展して、動物と一緒に暮らすそこの地域の人の安心感は増すわけですが
静岡市って新しい動物病院がなぜかできないですよね。
住んでいる人口とか考えたら
毎年とか2年に1軒とか増えていきそうな感じがしますが
そうならないんですよね。
なんか話が逸れて何の話してたかわからんくなったので
そろそろ終わりにしますが
9月21日土曜日は
自分ともっちーとスタッフ数人で学会に参加してきますので
休診となります。すみません。
本当は二日間参加したかったですが
今回は協議の結果、1日だけ参加としました。
もっと色々な面で余裕が出てくれば
来年は二日間参加したいなあと思っています。
そんなわけで
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
それでは。