2月の教え
毎年2月は重症な患者さんが続くと
望月は言います。
そうかなあとか思っておりましたが
御多分に洩れず、今年も二月っぽいみたいです。
先週も、何なら今日も
このまま何もしないと数時間以内には亡くなってしまうだろうなっていう子の来院が続いていて
結局僕の施した治療によって
残された時間が1時間から3時間にしかならなかったり
数時間が1週間にしかならなかったり
最近はそんなことの連続な気がしています。
治療したって結局治すことができないんなら
何もしない方がいいんじゃない?っておっしゃる方もいるとは思います。
確かにそうなのかもしれません。
最期までできる限りのことをやる医療というものが必ずしも正しいとは限らないですし
僕がやっていることを無駄なことと表現される人もいらっしゃるとは思います。
でも
少なくとも今日の子は数時間延びたことでご家族みんなに会うことができました。
先週の子は、数日ですがお家で家族の時間を過ごすことができました。
自己満足なんでしょうが
僕はこれはこれで良いのかなって思います。
時間というものは誰しも平等に過ぎますし
何をして過ごそうと同じように経過していきます。
でも、時間の価値は同じではありません。
中には物凄く大切な1日、1時間という時間が存在すると思います。
僕はとある患者様に
同じ1日という時間でも
それが数週間にも数ヶ月にも感じられる1日っていうものが存在するということを教えていただきました。
そんな大切な時間を僅かでも延ばすことができるんだったら
自己満足みたいな動物医療の形でも
必要としてれる人は少なからずいるんじゃないかと思って今の仕事をしています。
そりゃあ、治すことができるんなら
そうなるように努力は続けていかなければなりません。
ですが、病気というものは必ずしもそういう結果を生んでくれません。
賛否両論あるかもしれませんが
犬猫さんが一番望むこと・幸せなことって家族と一緒に過ごすことなのかなって僕は考えていますので
どうせ終わってしまうなら
最後はできるだけ足掻いて少しでも長く家族の時間を作ってもいいんじゃないかって思います。
やっぱり自己満ですかね。
それでも誰かのためになるのであれば僕はこういうことを続けていきたいと思います。
色々と考えさせてくれたり、教えてくれる2月も
あと10日ぐらいで終わってしまいます。
当たり前になると人間忘れちゃいがちではありますが
生きていることって奇跡なんだよなって思いながら
1日1日を大切に、一生懸命に日々を過ごしていきたいです。
頑張ります。
それでは、今日はこの辺で失礼いたします。