セカンドオピニオンの難しさ
先日のブログで
そんな内容を書こうか、と言っていて
結局何にも触れずじまいだったので
今日はそれをテーマにでもしようかと。
セカンドオピニオンとして当院を訪れる患者様は
大きく二つのパターンに分かれるなあって思っています。
一つは、今の治療やかかりつけ医のやり方に納得いっていないパターン。
もう一つは、かかりつけ医に絶大な信頼があるけど他の病院の意見も聞いて
今の治療について納得したいパターンです。
前者の方に関しては
今考えられる病状などを説明し、必要な検査や治療などを提示させていただく形になり
多くの場合は、患者様も調べていただくことを望んで当院にいらしているので
めちゃくちゃ話が早い場合が多いです。
場合によっては、以前の検査と重複するようなことがあっても
そこまで全部調べてください、とおっしゃられる方の方が多いように感じております。
僕個人としても
そこまで任せていただけるんであれば
とことん調べて治療にあたることができるので
やりやすいと表現すれば語弊があるかもしれませんが
お互いに一定以上の信頼関係を築いていきながら病気と戦えるように感じています。
ただ、後者の場合は
元々の先生への信頼感が結構大きい場合が多いので
こちらもあまり踏み込んだことをなかなか提案できません。
別に今ある信頼関係を崩すために仕事をしているわけではないので
そこら辺は非常に慎重になります。
例え、今やっている治療がめちゃくちゃおかしなことであったとしても
それを真っ向から否定するような発言は
その人自身を否定することにも繋がるんじゃないかなと僕は思うので
あんまり良くないんじゃないかなって考えています。
今通っている動物病院を選んだのは
間違いなくそのご家族なわけでして
その選択を全面的に否定するのは違うんじゃないかなと思うわけです。
ただ、間違った治療や無駄な検査によって
目の前の犬猫さんが可哀想なことになっているのであれば
僕も一応、それなりに動物好きでこの仕事をやっていますので
それはそれで放っておくわけにはいきません。
そこらへんのバランスが物凄く難しいなあって思う今日この頃でありまして
どこまで踏み込んでいいのか?
言葉選びは慎重になりますし
検査や治療の提案などに関しては、もっと慎重にならざるを得ません。
そんなこと考えているから
ただただ診察に時間がかかるわけですし
結局30分も話したけど、お会計は診察料だけでした
ってなってしまうことも少なくありません。
でも、僕は
病院の評価のされ方として
マルがつくよりも、バツがつかない方が大事なのかなって思っているので
それはそれである程度実現できているような気はしています。
本当はたくさん褒めてもらう方がもちろん嬉しいですし
googleの口コミなんかももっと増えてくれる方が嬉しいに決まってますが
5がついた時の嬉しさよりも
1がつかなかった時の安堵感の方が大きいようにも思います。
そんな他人の評価を気にして診察すんなよって思われるかもしれません。
確かにその通りだとは思いますが
評価が悪いと、次に新しい人が来る確率が減ってしまいます。
そうすると助けられるはずだった命が助けられなくなるかもしれません。
動物病院にクチコミを書くってそういうことだと僕は思っています。
良い口コミは
ここの先生だったらきっと助けになってくれるよ、というアドバイス的なものだと思いますし
悪い口コミは
同じような被害に遭わないように、これ以上不幸な人を増やさないように
という注意喚起的なものなのかなと思っています。
なんか話が逸れてきましたので
今日はこのくらいで終わりにしましょうか。
最近、学術的なことをあんまり書いていないから
そろそろまとめて何かしら書いていこうかと思います。すみません。
それでは、今日はこの辺で失礼いたします。