ペットの健康診断の日
本日10月13日は
獣(10)医(1)さん(3)ということで
動物の健康診断の日だそうです。
犬さん・猫さんの健康診断を推奨する日とかなんですかね。
それに乗っかる形になりますが
健康診断に対する考え方でも書いておきましょうか。
今まで何回か書いていると思うので
ずーっと読んでくださっている方々にとっては退屈な内容かもしれませんが
健康診断の意味としては大きく二つですね。
一つは健康な時の検査データを取っておくことですね。
若い子なんかはこちらがメインになるかもしれません。
いざ何かあった時に比較できる以前のデータがあるかないかでは
診断精度に差が出ることもままあります。
もう一つはもちろん病気でないことを確認すること。
文字にするとめちゃくちゃ簡単に聞こえますが
悪魔の証明と言われるぐらい
『ないものをないと証明すること』というのは非常に難しいです。
『ツチノコがいる』という命題を証明するためにはツチノコを見つければ済む話ですが
ツチノコはいないということを証明するのってまあ難しいですよね、って話です。
なので病気がないことを確認しないといけない健康診断って
めちゃくちゃ僕は緊張します。
本当にないんかなって常に自分のことを疑ってかかって検査をしています。
昨日の動画でも少し触れておりますが↓
絶対に見落としたくないので
当院の場合だと、基本的にフルで診ていくような健康診断は予約制で
動物をお預かりして実施しております。
一部、性格的な問題や病気の内容などで例外ももちろんありますが
原則、半日預かりでの検査を実施しております。
検査内容としては
血球計算・血液生化学検査・レントゲン検査・超音波検査・尿検査などがメインになります。
詳しい内容は以前のブログを読み漁っていただくか
直接聞いていただければお答えできますのでよろしくお願いいたします。
できるだけその子に合う検査
検査した方が良いと考えられるものと検査しない方が良いと考えられるものに分けて
動物種・品種・年齢・病歴・ご家族の意向なんかを考慮して
テーラーメイドな感じで実施しております。
短頭種のわんちゃんなら、喉のレントゲンもプラスして撮影したりしますし
チワワさん、キャバリアさんの中年齢ぐらいから心エコーの頻度を増やすかもしれません。
わんちゃんの甲状腺ホルモン測定をルーチンで実施するようなことはしないですし
症状のない子の便検査も健康診断でやる意義を僕は見いだせないので実施しておりません。
余計なところにお金を使うなら
必要だと思う検査に使って欲しいなって思いますし
将来のために取って置いて欲しいなって思います。
そんなわけで
どうしても健康診断を実施する子によって内容が異なるので
健診セットみたいな感じのパッケージ化ができていないのが現状です。
パッケージ化したところで種類が5個も10個もあれば
結局どれをやったらいいの?ってなって相談して決めることになると思うので
それだったら最初から何をやって何をやらないでおきましょう
と相談して決める方が早いんじゃないかなと思うんですよね。
確かにパッケージ化して、それを予約してもらって
ある程度決まった作業を繰り返していく方が楽なんだと思いますし
時間もかからないんだと思います。
そういうやや事務的に処理すること自体悪いことではないんでしょうが
思考を挟まないやり方というのは
あまり性に合わないというか
それだったら自分がやる意味もないのかなとか思うんですね。
まあ、動物病院それぞれの考え方が出るのが健康診断だったりもするのかなと思いますし
うちは結構めんどくさい方の動物病院だと思うんです。
だからこそ
どうしても獣医師に色々聞きたくなるから
病院側にめんどくさいとか思われているだろうなあって
ご心配されている方々がちょうど合っているような病院なんじゃないかなと思うんですね。
どういう動物病院が良いかっていうのは患者様によって全然違うと思うので
病院選びの基準に健康診断の内容を聞いていただくのは
一つの選択基準としても良いのではと思います。
少なくとも、『8歳以上は〇〇コースがオススメです!』みたいな感じのノリの
動物病院さんに当院がなることは今のところないように思います。
話がやや逸れていっている気がするので
今日はこれぐらいでやめときます。
犬さん・猫さんの健康診断をお考えの方は一度お話だけでも聞きに来ていただければと思います。
よろしくお願いいたします。
それでは。