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電話で問い合わせを受けることも多いので

改めて書いておきます。

犬さん・猫さんの去勢手術、避妊手術のご費用です。

犬さん（体重5kg以下の場合）

・去勢手術　51000円

・避妊手術　73000円

猫さん

・去勢手術　45000円

・避妊手術　68000円

こんな感じです。

この中には

術前の血液検査、胸部レントゲン検査、血管確保、術前の抗菌薬投与、麻酔・疼痛管理、手術費用、術後管理費用、入院費用が

全て含まれております。

検査費用や注射代に関しては

去勢や避妊だからと言って特段値段を変えているわけではありません。

他の理由で入院された方や健康診断時に検査される方も同じ項目は同じ値段となっています。

当院は麻酔や疼痛管理に命かけてやっているという自負があるので

麻酔前の準備だったり、麻酔管理だったり、疼痛管理に使用する薬剤だったりのところが

他の動物病院さんよりも項目的に多くなっています。

どんだけ麻酔について準備しても100%安全というものは無いよということを

身を以て体験しているので、できる限りの全ての準備をして臨んでいるので

こんなことになってしまっています。

痛みの管理についても同じで

どうせ手術するなら痛く無い方が良いと考えているので

こだわって取り組んでいるような感じです。

結果的に値段は上がります。

同じ静岡市内の動物病院でホームページの中に値段の記載があるところを例にとると

猫さんの避妊手術は25500円と書いてありました。

当院の半分以下の価格で手術をしてくださるので

安く手術して欲しい方はそちらの方が良いと思います。

そこの病院さんは野良猫さんだったら10000円かからずで避妊手術をしてくださるみたいです。

ちなみに当院は、野良猫さんだろうと家猫さんだろうと同じ猫さんに変わりないじゃない、という

保護団体さんからしたら文句が出てきそうな理論の下で手術をしているので

当然、どこに住んでいようと猫さんは猫さんなので値段は同じです。すみません。

そんなことをしているから

猫さんの避妊手術の問い合わせの際に

電話に出たスタッフに対して『そんなに高いの？？』と舌打ちをかます人がたまに出てくるわけで

そのせいでスタッフの精神面がやや削られてしまうのは、本当に申し訳なく感じております。

いや、ほんとすみません。

じゃあ、安くしたらいいじゃない、と思われるかもしれませんが

冷静に考えて

自分の子どものお腹を切って手術をしてもらうってなった時に

保険が効いて3割負担になるとしても1万円を下回るような値段で手術しますと言われたら

僕は断ると思います。

お金出すんでもっと安全に痛くないようにしてくださいって必死にお願いすると思います。

人間だと精巣摘出するだけで20〜30万かかるんです。

それを全身麻酔をかけた上で1万円でやってください、ということに無理があるような気がしています。

そんなこと言っても動物だから仕方ない、と言われてしまうんでしょうか。

難しいですね。

昨日当院で避妊手術をした猫さんが今日お家に帰ったのですが

お迎えに来てくださったご家族の方から

『こんなに元気なんですね。本当に痛くないんですね。

この病院で手術して良かったです』と

嬉しいお言葉をいただきました。

何事においてもそうですが

価格というものにはそれなりの意味がありまして

なぜ高いのか？なぜ安いのか？にはそれなりの理由があります。

回転寿しでお寿司を食べるのと

高級寿司店でお寿司を食べる時に値段が同じだったら逆におかしいと思うんですね。

お寿司を食べることで、タンパク質や炭水化物を摂取するという生物学的な意味はそんなに差がないかもしれないのに

値段が大幅に違う点に関しては誰しもが納得のゆくところだと思います。

それなのに動物病院で避妊手術をするとなると

動物病院間でかかる費用に差があると、そんなのおかしい！となってしまうのが不思議なところです。

高いところには高いところなりの、安いところには安いところなりの

それ相応の理由があるんです。

その点を少し考えていただけると、動物医療というものに対する意識も多少変わるのかなと

そんなこと書いておりますが

当院の値段設定に対して理解をしてくださる方には

逆にとても喜んでいただけることが多いので

別にわかる人にわかってもらえているのならそれで良いのかもしれません。

ずっと書いていると終わりそうにないので

これくらいでおしまいにします。

長々とすみませんでした。

失礼いたします。