猫さん情報
泌尿器疾患と体重過多
先週は、猫さんの会陰尿道造瘻の手術がありました。
尿道閉塞を繰り返してしまう猫さんの男の子の尿道を広げてあげて
女の子並みに尿道を広くしてあげる手術です。
また、それも先週ですが
ものすごい血尿と急性腎障害による食欲不振を主訴に、猫さんが来院されました。
おそらくその子も尿道閉塞が絡んでいたのではないかと考えております。
そして先ほど
また一人の猫さんが尿道閉塞を主訴に来院されました。
なかなか男の子の猫さんには辛い季節です。
この御三方に共通して言えることは
男の子であることもそうなんですが
皆様が揃って体重が多い傾向にあるということです。
肥満の猫さんは、そうでない猫さんに比べて
泌尿器疾患の発生が多いことがわかっておりますし
肥満というものは尿道閉塞のリスク因子となるわけです。
体質的に、結晶ができやすかったり
男の子の猫さんの尿道がもともと狭いことはどうしようもないことだと思います。
ただ、体重の管理というものは
ご自宅でもできる健康管理の一つかと思います。
猫さんの場合、肥満というものは泌尿器疾患だけでなく
糖尿病だったり、先日挙げた肝リピドーシスだったり
そういった疾患のリスク因子にもなりえます。
体重が多ければ、関節にも負担がかかりますし
人間同様、体重が多過ぎて良いことはないですね。
たくさん食べてくれて丸々としている猫さんは
確かにすごくかわいいです。
そこに反論の余地はないようにも思います。
ですが、過度の体重は健康寿命を縮めてしまいかねません。
体重を増やしたとしても、ある程度までに留めていただく方が無難かと思われます。
冬場は特に泌尿器疾患の多い季節ではあります。
猫さんの尿の状態にはくれぐれもご注意ください。
それでは、今日はこのへんで失礼いたします。