腎臓病専門の動物病院をしたいんです。
連日、病院の存続とクラウドファンディングでお騒がせして申し訳ありません。
本日の昼にインスタグラムでも告知したところ
多くの方から応援のお声をいただいております。本当に感謝しかありません。ありがとうございます。
クラウドファンディング関連の記事をご覧になりたい方はこちらからどうぞ↓
『重要なお知らせ』『クラウドファンディング』『クラウドファンディング〜その2』を読んでいただけると粗方わかるかと思います。
移転に向けての準備をしたり、支援や応援を求めることもすごく大事なのですが
日々の診察業務もものすごく大事なことなので
今日のブログは、移転の話は少し置いておきます。
前々から望月には何かあるたびに言ってきたのですが
僕の個人的な目標の一つに
腎臓病専門の動物病院を作りたい、っていうのがあります。
病院が存続できるかどうかって時にお前は何を言ってんねんって感じかもしれませんが
何かをやりたい、って思うことは誰だって自由だと思うので、そこはお許しください。
倫理的にどうかとか
そこまでして生きていたいと思うのか、とか
そういった問題を一旦横に置いておいて
実際に、慢性腎臓病の犬さん猫さんを
人間の医療分野で行われているような週に何回か血液透析をやります、みたいなステージまで
持っていくことができるのかどうか?ってなった時に
今の日本の動物病院ではなかなかそこまでいかないことが圧倒的に多いかと思います。
一つの原因は、動物病院側の内科的な管理にあると考えておりまして
昔からルーチンのように行われてきた『腎数値が高いから皮下点滴』みたいな古典的な治療方針をどうにかしないといけないんだと思うんですね。
IRISのステージ分類で2とか3とかになってきた時に
点滴で水分を補うのではなく
できれば経口摂取で水分と食事を取ってもらい、水和状態と体重を維持する。
もちろん高血圧や蛋白尿などがあればそれに対して治療介入を行います。
犬さん・猫さんが自分自身で水分や食事を摂取するのが難しいのであれば
食道瘻チューブや胃瘻チューブを入れる。
そういった北米式のと言いますでしょうか、そういう治療介入も長期的に見るとありなんじゃないかなと思うわけです。
そうやって、水分摂取とカロリー・栄養摂取をきちんと行う中で
腎臓の機能が完全に落ち、尿を作ることもままならなくなり、体はむくんできてしまう
そんな状態になった時点で透析という選択が候補に上がるのでは?と思うのです。
しかし、その次に問題となるのは
費用的な問題と輸血に必要な血液を確保する問題です。
この二つは大きな障壁となるわけですが
もし仮に飼い主様の懐具合的に費用的な側面を全然気にしなくて良い状況があったり
将来的に人工血液製剤の開発が進み、動物への応用が可能になった場合
もしかしたらこれらの障壁はほとんど取り払われてしまうかもしれません。
そういう未来が来た時に
血液透析が必要な状況まで動物達の状況を持っていける内科力があるかどうかは
完全に獣医師と動物病院の力量にかかってくるんじゃないかと、僕は考えておりまして
とりあえず、今の僕の普段の腎臓病診療は
そこを目標に置いているわけです。
で、いざ完全に尿が出なくなるまで腎機能が落ちた状態まで内科的管理ができましたって
なった時に、血液透析をやれる施設と力が欲しいわけなんですね。
それが僕の目指す腎臓病専門の動物病院の姿です。
まだ全然ふわふわしていますが、不可能じゃないと思っています。
もちろん、病院がそれまで続けられればの話ではありますが。。。
そんな感じで、今日は僕のやりたい腎臓病専門の動物病院のお話でした。
皆様の応援が形となり、上手く移転できたら将来的にはきっちり叶えていきたいと思います。
ですが、今日の夜はサッカー日本代表を応援していただければと思います。
それでは、今日はこのへんで失礼いたします。