1月24日月曜日の診察時間です。高齢の犬さん・猫さんの全身麻酔について。静岡市清水区の動物病院、みなとまちアニマルクリニックです。
1月24日 月曜日の診察時間です。
午前中は 9時30分 から 12時 まで
午後は 17時 から 20時 まで(受付は診察終了30分前まで)となります。
よろしくお願いいたします。
本日は、隔週恒例の輪読会の日となります。
前回の時に、youtubeに動画をアップすることになりましたので
今日はその第一回の動画を撮影するんだと思います。
第一回目のテーマは高齢の犬猫さんへの麻酔をどう考えますか?みたいな感じです。
『うちの子、年なんだけど全身麻酔かけても大丈夫?』と聞かれる場面は少なくありません。
確かに高齢な子であればあるほどご心配になる気持ちはすごくわかります。
一昔前までは、高齢な子は全身麻酔をかけられません、という獣医師もいたようです。
ですが、当院の(僕の?)考え方としましては
基本的に、その子の現在の健康状態はどうか?ということが一番重要だということです。
20歳でも基礎疾患が何もなくて、全身麻酔のリスクがそれほど高くない子もいれば
3歳でも重度の疾患を抱えていて、全身麻酔のリスクがある子もいらっしゃいます。
年齢というのは、わかりやすい指標ではあるのですが
何歳までは全身麻酔は安全で、何歳からは全身麻酔のリスクが上がるというものではありません。
ただ単に、年齢が上がるにつれて
持病を持つ犬さん・猫さんも増えますし
それに伴い、全身麻酔のリスクとなりうる疾患を持っている確率が上がるだけだと思います。
もちろん、それはきちんと術前検査をして状態を把握し
かつ、麻酔管理をきちんと行うことで可能になることだとは思います。
ただ、若齢の子だからといって、テキトーにやっていいというわけではなく
全身麻酔をかけるのであれば、一人一人きちんとその子について考える必要があると思います。
あと、年齢が全身麻酔にブレーキをかける要素となるとすれば
なぜ全身麻酔をかけるのか?ということを考えた時かもしれません。
本当に、全身麻酔をかけての処置・手術がその子にとって必要なのか?
その点はきちんと評価・相談した上で決めるべきだとは思います。
その時に年齢というのは一つのキーワードになってくるかもしれません。
20歳のわんちゃんにできた明らかに悪くなさそうな
本人も気にしていなさそうなイボを取るために全身麻酔はかける必要がないように感じます。
逆に15歳で子宮蓄膿症になったわんちゃんに関しては
積極的に全身麻酔下での卵巣・子宮全摘出術を実施すると思います。
大切なのは、その処置・手術が本当に必要なのか?ということをきちんと考えるということですね。
今日の輪読会では、そういった話の内容になるものと思われます。
ごめんなさい。事前に何も話し合っていないので、どういう方向性になるのか先行き不透明ですが
それもそれで面白いのかなと思っています。
今回の動画の目的は
手術をすれば治ったり、状態が劇的に改善する見込みがあるにも関わらず
なんとなく麻酔はちょっとねえ・・・、みたいな
なんとなくの恐怖心を少しでも和らげること、なのかなと思っています。
みんな全身麻酔をかけましょー、とか
絶対に全身麻酔は安全なんです!とか
そんなことを言うつもりは全くありません。
ただ、全身麻酔を漠然とした怖いイメージだけで毛嫌いしてしまうことで
機会損失になっていないかな、ということがよくあるんですね。
以前に飼っていた子が全身麻酔をかけて亡くなったので、麻酔はちょっと・・・という方の気持ちを
完全に払拭するのは難しいと考えています。
ただ、それで次に新しく来た子の避妊手術をしていなかったために子宮蓄膿症になった子もいました。
なかなか難しい問題ですよね。
全身麻酔に対してのイメージがあまり良くないのは
おそらく動物病院側の責任もあるのだと考えています。
そこを少しでも払拭していくのも僕たちの仕事かなとも思っていますし
他の先生の意見も聴ける良い機会だと思いますので、動画がアップされたら観てみてください。
また、動画ができたらお知らせいたします。
先にチャンネル登録したい方は(いらっしゃらないかもしれないですが笑)
こちらからお願いいたします→https://youtu.be/7QLzFtDgwMQ
それでは今日はこのへんで。