インフォームドコンセント
人間の病院でもそうかもしれませんし
多くの動物病院のホームページとかでよく掲げられていることとして
『当院はインフォームドコンセントを大切にしています』みたいな文言があります。
で、最近気づいたんですけど
うちの病院のホームページの中にはどうやらその文言がないみたい。
正確には僕が確認できる範囲には見当たらない、という表現が正しいのかもしれません。
どっかには書いてあるのかも。
いや、でも、ホームページ新しくする時に業者の方と打ち合わせしていたのは僕なので
やっぱりインフォームドコンセントという文言は入れてないのかもしれません。
インフォームドコンセントとは何か?
google先生に聞いたら
『説明を受け、理解・納得した上での同意」を意味し
患者が自身の病状や治療内容について十分な情報提供を受け
自らの意思で治療法を選択・同意する医療プロセス』
と書かれてありました。
人間の病院でも、動物病院でも
医療というものを受ける以上
患者様がきちんとした情報を受け取り、納得・理解し
検査や治療に対して同意し、患者様自らの意思で選択するという過程は
当たり前のプロセスだと思います。
当院のホームページに書いてないのは、たぶん当たり前のことだから掲げていないんだと思います。
わかんないですけど。
ただ、この理解とか納得という文言って
実際のところ結構難しいと思うんですよ。
最近、水を飲む量が増えた気がするんですー、という主訴で
色々と検査をした結果
今、この子がお水をたくさん飲むようになった原因が
慢性腎臓病です、ってなった場合に
腎臓病はどういう病気か?これからどういう風な経過が予想されるのか?
具体的にどのように付き合っていけばいいのか?というような説明をする形にはなるわけなんですが
患者様にも様々な属性の方がいらっしゃって
自分の親が透析を受けていて・・・という方もいらっしゃれば
腎臓と肝臓の区別もつかない人だっていらっしゃるわけです。
そのような多種多様な患者様に対して
10分とか15分とかの時間で
一定の理解・納得を得てもらうということ自体が
やはり多少無理があるのでは、とも思うわけですね。
いや、それはお前の説明が下手だからでしょ、って言われたらそれまでなんですが
実際に、今ご家族様向けセミナーをやる中で実感することなのですが
あれ、30分でやってるんですけど
資料を作る時に、色々と省いて削って・・・ってやっていって
残りに残ったもので30分なんです。
肥大型心筋症とか僧帽弁閉鎖不全症とか
本当は病態の説明だけを詳しく説明し出したら30分なんてあっという間だったりするわけなんですが
それを全部やっていると、何時間もかかってしまいますし
それを求められているわけでもない、と理解しておりますので
削っているわけです。
それを短い診察時間の中で
本当に理解・納得できるまで説明できるのかって話かなって思うんですね。
もちろん要点だけ伝えたり
何回かの診察にわけたりして
診察の中で理解を深めていくという方法もありかともいますし
僕自身もそういう感じで診察を進めていくことも少なくはないですが
時間的に猶予のない救急疾患だったり
すぐに手術するか・しないかを決めないといけない場合だったりすると
なかなかそういう時間的な経過も取れないわけで
より難しいのかなって思っています。
ただ、そこも
常日頃から?とでも言いましょうか
そういう事態に陥る前に
ある程度、患者様と獣医師との間で信頼関係が取れていたり
過去にコミュニケーションをきちんと取れていたりする場合は
比較的スムーズに話が進むことが多い気がしています。
動物病院なんて
行かないで済むなら、行かないに越したことはないとは思いますが
何かあった時に円滑な検査・治療へと進むためには
ちょっとしたことでの普段の診察が活きてきたりするのかな、って思いました。
きちんとしたインフォームドコンセントって本当はすごく難しいと思っています。
それでは、今日はこのへんで。