皮膚型リンパ腫の犬さんと皮膚エコー
今日から2026年の診察がスタートしました。
昨日までもっちーが午前中だけずっと病院をあけてくれていたので
今日から感は薄いかもしれませんが
正式には今日からスタートになります。
僕も昨日静岡に帰ってきました。
行く時は浜松の事故渋滞に巻き込まれ4時間30分ぐらいかかっていしまい
帰るときは二箇所の事故渋滞に巻き込まれ7時間以上かかりました。
正月早々、事故に遭われた方のことは本当に気の毒に感じながら
無事に戻ってくることができました。
今日までお正月休みの方が多いからなのか
本日の診察は比較的落ち着いている印象。
そんな中、11月から診察させていただいているわんちゃんの再診があったので
今日はその子のお話でも。
この子の経過を掻い摘んでお話しすると
11月中頃から肛門が腫れてきたとのことで、他院様を受診。
ステロイドを使ったり、抗菌薬を使ったり、免疫抑制剤を使用したものの
お尻はどんどん腫れてきて良くならず
食欲も落ちて、元気もないとのことで
発症から12日後ぐらいに当院を初めて受診。
その時のお尻の状態がこんな感じ↓

肛門が全周性に肥厚しています。
また、体全体的に浮腫んでいる印象を受け
特に下腹部はタポタポしていました。
ちなみにこの時の体重が10.4kg。
エコーで腫脹した部分を検査させてもらうと

こんな感じで、腫大を認める部分が黒く抜けており
普通の皮膚疾患ではなさそうだったので
後日細胞診を実施することに。
その後急激に状態は悪化し
3日後には食欲廃絶、尿量も減少し、痙攣が起こり、歩くのも難しくなりました。
状態が悪かったので、緊急的に預かって
細胞診を実施しつつ、院内で簡易で確認する限りリンパ腫じゃないかな?ってことで
治療を開始しつつ、外注検査の結果を待ちました。
結果はこんな感じ↓

とういうことで、今は皮膚型リンパ腫に対する治療を開始しております。
治療開始後のお尻の状態がこんな感じ↓

別のわんちゃんのお尻みたいに、腫れていたところが萎んでいます。
全身性に浮腫んでいた状態も改善され
体重は10.4kg→9.3kgまで落ちました。
その後、食欲が落ちたりもありましたが
今日の再診時には元気そうな姿を見せてくれ
今月の誕生日も無事に迎えてくれそうな気がしています。
皮膚科診療において
命に関わる疾患はそれほど多くはないですが
皮膚型リンパ腫自体は、早い子だと数ヶ月で命を落とす疾患です。
今回の犬さんもあのままだと11月中に亡くなっていたような経過でした。
皮膚型リンパ腫は、診断が難しい場合もあり
症状の発症から、診断や治療介入までが遅れてしまうケースもありますが
今回も元々の動物病院さんが皮膚科の専門診療とかをされているっぽい病院さんでしたが
診断に至らなかったみたいです。
皮膚のエコー検査に関しては
大阪の福間先生に教えてもらった検査なのですが
先生は腫瘍の認定医を持っていて
月に一回東京の皮膚科専門動物病院に研修に通いながら皮膚科診療にも力を入れていらっしゃって
腫瘍と皮膚には特に強い獣医師なのです。
皮膚型リンパ腫はそういった意味で
先生の最も得意とする2分野を合算した悪性腫瘍みたいな感じなので
教えてもらった検査がちょうど有効だったのかもしれません。
そんな福間先生が次のセミナーはやってくれるそうなのですが
テーマは消化器になりそうです。
いや、腫瘍でも皮膚でもないんかい!とツッコミが入りそうですが
前回実施したアンケートの結果がそうだったので、そうなりそうな感じです。
自分が次に担当するときは
循環器疾患における利尿剤への考え方、とかそういうのをしたいなあ
と漠然と思っているのですが
またご意見などございましたら、いつでもおっしゃってください。
話がどんどん逸れていきますが
とりあえず、今回のお写真や臨床経過などが
皮膚型リンパ腫のわんちゃんの参考になりましたら幸いです。
それでは、今年もよろしくお願いいたします。
先生
明けましておめでとう御座います。
今年もセミナー楽しみです。
アンケートにも記入しましたが、知ることで獣医師への質問内容が変わったりします。これ大切ですよね!
耳を含めた皮膚疾患もリクエストです。
循環器も楽しみです。
今年も宜しくお願いします。
>ココロ様
明けましておめでとうございます。コメントありがとうございます。
セミナーにもご参加いただきありがとうございます。
皮膚や耳に関しては僕が話せることはあんまりないと思うので、皮膚科が得意な福間先生にそこはお願いしようと思います。
循環器は前回の腎臓病セミナー同様に、自分なりの目線でちょっとやってみたいなって思っています。
こちらこそ今年もよろしくお願いいたします。