犬さん情報猫さん情報論文の要約 by chatGPT
FGF23とMgの測定
8月の腎泌尿器学会で発表があったやつだと思うのですが
海外論文にアクセプトされたみたいです↓

学会で聞いた内容とたぶん変わりないと思うのですが
犬猫さんにおける急性腎障害の際のFGF23とMgの評価についての内容です。
一応、AIによるまとめはこんな感じ↓
(一部しか読み込めていないので、情報はやや断片的です。)
犬と猫の急性腎障害(AKI)におけるFGF-23 とマグネシウムの変動:初の報告
1. 背景
- AKI は発症から死亡率が高く、改善後もCKDへ移行する重要疾患。
- 人医療・マウスモデルでは以下が明らかになっている:
- FGF-23 が AKI 発症後に急上昇し持続する
- FGF-23 上昇はAKI → CKD進行の危険因子
- AKI ではマグネシウム恒常性が破綻する
- FGF-23 はリン・ビタミンD代謝を調整するホルモンで、CKD では高リン血症や高Caとともに上昇。
- Mg は血管トーン、心血管機能、腎血流に関わる必須ミネラルで、Mg異常はAKIの促進因子となり得る。
- しかし、犬猫AKIでのFGF-23・Mg のデータはこれまで存在しなかった。
2. 目的
- 犬と猫の AKI 症例における血清 FGF-23 と Mg 濃度を測定し、健常対照群と比較すること。
- さらに、
- FGF-23 とCr
- FGF-23 とリン
との関連を評価。
3. 方法
研究デザイン
- 後ろ向き・横断研究(2021–2024)
- 日本獣医生命科学大学 付属動物病院 腎臓科の症例。
対象
- AKI と診断された犬28頭・猫29頭から、以下を除外:
- CKD 既往あり(犬20頭、猫21頭)
- 腎の構造異常(CKD影響を排除)
- 血清サンプルが保存されていない症例(犬2・猫2)
- 最終的に AKI 群:犬6頭、猫6頭
対照群
- 健康診断などで得られた一般動物:
- 犬8頭
- 猫6頭
測定項目
- 血清 FGF-23(pg/mL)
- 血清 Mg(mg/dL)
- 血清 Cr、リン
4. 結果
4.1 犬
| 項目 | 対照群(中央値) | AKI群(中央値) | P値 |
|---|---|---|---|
| FGF-23 | 278.5 pg/mL | 2104 pg/mL | 0.02 |
| Mg | 2.0 mg/dL | 2.65 mg/dL | 0.043 |
→ AKI群はFGF-23・Mgが有意に高値。
FGF-23と他項目の関連(犬)
- Cr:r = 0.67, P = 0.018(中等度〜強い正の相関)
- リン:r = 0.893, P < 0.001(非常に強い正の相関)
→ AKIが重度なほど FGF-23 が上がる。
4.2 猫
| 項目 | 対照群 | AKI群 | P値 |
|---|---|---|---|
| FGF-23 | 138 pg/mL | 1195 pg/mL | 0.015 |
| Mg | 有意差なし | — | — |
→ FGF-23 は上昇したが、Mgは有意差なし。
5. 考察(著者の解釈)
5.1 FGF-23 上昇の意味
- マウスAKIモデルと同じく、犬猫でもAKIで急激なFGF-23上昇が起こることを初めて確認。
- FGF-23増加は
- リン排泄の促進
- ビタミンD代謝抑制
- 腎線維化の促進(Lu 2023)
などに関与するため、AKI → CKD移行のメカニズムの一部である可能性。
5.2 Mg 上昇(犬でのみ有意)
- AKIでは腎尿細管障害によりMg排泄が低下し、高Mg血症になる可能性がある。
- Mg異常は
- 血管トーン
- 血圧
- 腎血流
へ影響し、AKI悪化因子になり得る(Cheungpasitporn 2015)。
- 猫で有意にならなかった理由は
- サンプル数が少ない
- 猫は犬よりMg代謝の反応性が異なる
などが考えられる。
5.3 犬でFGF-23とCr/リンの強い相関
- FGF-23 はAKI重症度の指標になり得る可能性。
6. 結論
- 犬・猫のAKIで血清 FGF-23 は上昇する。
- 犬ではMgも上昇しており、Mg代謝破綻が示唆される。
- FGF-23 は
- AKIの重症度評価
- AKI→CKD 進行の予測
などの新規バイオマーカーとなる潜在性がある。
【臨床的インパクト】
1. FGF-23 は犬猫AKIの新しい重症度マーカーとなり得る
- 【犬】Cr・リンと極めて強く相関
→ “AKIの悪さ”を反映する指標として使える可能性が高い
2. 犬のAKIでは高Mg血症が比較的起こりやすい
- 利尿管理でMgを見落とすと
血管拡張 → 血圧低下 → GFR低下 → AKI悪化
のループに入り得る
→ AKI症例でMg測定は推奨度が高い
3. AKI→CKD移行を予測する可能性
- 人・マウスではFGF-23上昇=CKD進行因子
- 犬猫でも同じなら
AKI退院後のフォローアップにFGF-23が使える可能性
4. FGF-23 は急性期のリン管理とも関係
- 高リン → FGF-23急上昇 → PTH & ビタミンD抑制
→ 骨・腎に多面的なダメージ
特にAKI初期の早期リン吸着剤の介入の意義を示すかもしれない。
現状、未だに日の目を見ていないMg濃度と
外注検査でしか測定できないFGF23なので
どっちも測定されている動物病院さんの方が圧倒的に少ないとは思います。
特にわんちゃんにおいては、FGF23もMgも意味がありそうな結果になっておりますし
猫さんのAKIにおいてもFGF23の高値が確認されています。
AKIの診断基準はCreの時間あたりの上昇が採用されているものの
血中のリン濃度も上昇することが多いと思いますし
Creよりも先にリンが動くことも個人的には多いように感じています。
このリンが動く前にFGF23が上昇しているのであれば
急性腎障害を最も早く捉えている項目はFGF23なのかな?とかも考えるのですが
どうしても結果が出るまでに時間がかかってしまうのが
現状の最大の問題点なように僕は思います。
こういう論文がたくさん出ることで
院内測定機器でもFGF23が測定できるようになれば
腎臓病診療においても非常に有用な検査ツールとなりそうな気がしています。
朝から失礼しました。
それでは。