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心肺蘇生とグリーフケア

一昨日の夜に日本獣医救急集中治療学会主催の

症例検討甲子園というイベントが開催されました。

今回のテーマは 心肺蘇生2022 と題しまして

心肺蘇生を中心としたテーマの演題の発表が行われていました。

その中で『心肺蘇生時のインフォームドコンセント・グリーフケア』という発表がありました。

心肺蘇生に関する新たな知見や情報なんかを討論するのも大事ではありますが

それと同じくらい、ご家族の精神的なケアというものも重要なものと考えます。

特に、心肺蘇生を行う場面というのは

大抵が緊急的に動物病院に運び込まれてきたパターンが多く

ご家族にとっては、ものすごく急な出来事なわけです。

朝まで何もなかったのに

急に夕方から元気が無くなって・・・、みたいなことも少なくありません。

動物医療における自己心拍再開率(いわゆるROSC率。心臓が再び動き出すことを指します。)は決して高くはなく

院外で心肺停止を起こした子の場合は、より一層低くなります。

その中で、再び心臓は動き出した後に、生存退院が可能となる確率となると、ほんの数%です。

そんな突然の出来事から数時間で、大事な犬さん・猫さんの死という現実と直面しないといけなくなるわけですから

当然のごとく、ご家族の精神的な衝撃はものすごいものとなります。

病院に来る途中からパニック状態の患者様

病院に着いた途端、泣き崩れてしまう患者様

そんな方も少なくありません。

医療従事者的側面から考えるのであれば、一秒でも早く処置を開始しなければいけない場面なのかもしれませんが

同時にご家族のケアも大事にしなければなりません。

急性期の出来事か、慢性的な疾患によるものかによって、多少の差異はあるものの

終末期のご家族へのケアにも共通する部分があると思います。

最期の時というものは

動物たちと一緒に生活するという道を選んだ以上

ほとんどの人が経験せざるを得ない場面だとは思います。

そういう場面に、動物病院として、一人の獣医師として

動物たちやご家族に対して何ができるのか?

何をしてあげることがそのご家庭にとって一番良い選択なのか?

そういうことを改めて考えさせてくれる発表でした。

きっと正解なんていうものはないと思います。

ご家族ごとの事情によって正解なんて何万通りもあると思います。

だからといって、無数にあるからわからない、というのではなく

何が一番良いか?を考え続けることが、より正解に近づける方法なのかなと思うわけです。

最後の最期まで、動物たちとご家族に寄り添うことのできる動物病院でありたいなと思います。

それでは、今日はこのへんで失礼いたします。

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